お元気ですか?
50才からの第二の人生応援ブログ、先憂後楽
寺田 淳です。

 

今回は、私も選択した「独立・開業」
に関する週刊誌の記事を採り上げてみました。

 

「士族たち」の貧乏物語

 これは週刊新潮の7月発売の「7月24日文月増大号」
の誌上に掲載されていた記事にあったタイトルです。

週刊誌の記事の内容は、士族(士業に従事するという意味です)
は現在は押しなべて「食えていない」という趣旨のものでした。

弁護士に始まって、司法書士、行政書士、社労士
士族の中からこの4つの士業が俎上に上っていました。

ちなみに、この記事を書いたライターの方には
「資格を取ると貧乏になります」(新潮新書)
という著書があります。

当初はこのブログで
週刊誌の記事の内容を紹介する予定でした。
ですが内容的には今回の記事とほぼ同じですから
興味ある方はこちらを 一読された方が
詳しい内容を知る事が出来ると思います。

 

以下は、私が気になった一部記事の紹介と
個人的な見解をまとめたものです。

 

〇 行政書士は、「歴史ある食えない資格」

某行政書士の方がインタビューに答えたようです(苦笑、努)

~脱線しますが、弁護士の項目では

新人弁護士の最初の仕事は
自分の自己破産手続きだ。

といういささかブラックな話が出ていました。

 

〇 報酬額のダンピング合戦

 現在約4万4千人いる行政書士は
競合に勝ち抜くために報酬のダンピング
が始まっていて、例えば建設業の申請ですと
通常の相場は15万~20万円ですが
最近はネットで格安9万9800円!
を謳う同業者が 現れた等が紹介されてます。

緩慢に、でも確実に自分の首を締め上げている
こんな事にすら思いが及ばない窮状に追い込まれている
同業者が少なくない、という事なのでしょう。

 

〇 年収について

 「月刊日本行政」(行政書士の会報です)
2007年5月時点のアンケート結果では
年間売上500万円未満が75,9%(!)
だったそうです。

データは売上です。
諸経費を差し引いた実所得額
ではありません。

売上げも自分で顧客を獲得して、
業務を受任できてからの話ですから
サラリーマンのような毎月一定額が
入ってくるというものでもありません。

一国一城の主とか、
肩書だけは「所長」「代表」
法人ならば「社長」となりますが
その実態は「分相応に気の抜けない」
日々を強いられるものです。

 

〇 収入源の選択(何でメシを食うのか?)

安定的に一定額の収入を確保したい。
どんな職業であれ、当然の要望です。

士業で安定的な収入となりますと、
まずは狙うのは、
顧問契約=月額顧問料収入
が考えられます。

顧問弁護士
顧問税理士
など等、他の士業でも「顧問」の名は
多く見受けられます。

 とはいえ、最近話題のブラック企業や
胡散臭い業界の顧問となれば、
安定収入と引き換えにいつ何時
「違法業務の強要」や「共謀」
の片棒を担がされるかもしれん。

また、(逆説的ですが)共犯にされるにも
経験に裏打ちされた実績あってのものです。

ポッと出の新米士族には無縁の話です。
相手にも「選ぶ権利」はありますから。

 ただ使い捨て」前提の場合は
業界に詳しくない、生活に窮している
士族に意図的にアプローチしてきます。

どの世界でも共通する戒め。
美味い話には裏がある。
は、ここでも通用するのです。

そんな中、健全な(?)
最近の 有力「顧問契約先」は
宗教法人になっていない寺 だそうです。

宗教法人になれば様々な税制上の優遇措置が
受けられることを切り口に営業攻勢をかける。

うまくいけば認可までに3~4年はかかるので
設立申請の「月額顧問料」という形で
安定収入を確保出来るというものでした。

 

  顧問では結局雇い、雇われの関係で
サラリーマン時代と変わらない、
そういう「しがらみのない」
一般市民の手助けがしたい。
という志を優先したいのであれば
単発の依頼業務を数多くこなしていく。
という選択になります。

 

ただこれは
「言うは易し、行うは難し」の典型です。

 

 私の扱っている
相続・遺言を中心とした
生前準備に関わる業務は、
一人のお客さんから 2回仕事の依頼は
来ない性格の仕事です。

個人で会社を興したい
田舎のお墓を円満に自宅近くの寺に移したい
これらも同一人物から
2度3度繰り返すような事は
まずあり得ません。

同じ内容で 継続・反復するお客さんは
いない という前提ありきで臨まなくてはいけません。

その代りに派生する相談や
業務依頼を獲得する事で
関係を持続、強化する事は可能です。

子供から親に遺言を書いて欲しい
という相談をきっかけに、

エンディングノートの作成、
自分の遺言の作成、
相続業務のアドバイスから 業務の受任

その後も
お墓の改葬問題や
定年を見据えた自身の
第二の人生としての 起業相談など等…

 

一度信頼関係を築ければ
連続する単発業務依頼顧客を
多数確保する事が可能になります。

 

 

 本来業務とはやや立ち位置が異なりますが
セミナーや研修会の開催を主とする選択も
あります。

最近の「相続・遺言からの生前準備」
に対する関心度は高まる一方です。

これから長期、継続的な高齢者急増社会に
対応すべく、市区町村も市民講座で採り上げたり
生保や証券会社、金融機関等もこの手のテーマで
セミナーを謳っていますね。

ただこれも、需要はあれど、
供給元の「資質」が問われること
には違いはありません。
実戦をこなし、豊富な経験から来る
話材を駆使しなければ、差別化は難しいのです。

 

 この方式の「悪用例」として
ヒヨコ食い」があります。

ヒヨコ食いとは対象者が一般客ではなく
行政書士や社労士と言った同業者なのです。

例えば、あまり人付き合いをしてこないまま
資格を取得し開業したような
どちらかと言えばコミュニケーション下手な
開業者がそのメインターゲットです。

彼らを狙って開業セミナーなり成功セミナー
等の関心を引くような企画をし、勧誘します。

これは先の週刊誌でも採り上げられており
事例ではセミナーの内容が「自己紹介の練習」
「名刺の出し方」 「プレゼンの仕方」等
首をかしげるようなメニューでそれなりの
参加費、会費、研修費を徴収しているとありました。

もともとセミナー講師自体が
本業では食えないのでこの方法で
右も左も分からない生りたての後輩を
騙して稼ぐ訳です。

生まれたて=ひよこ
これを食い物にすることからついた名前でした。

 

さて、ここまでは士業開業の「ネガティブ」情報を
紹介してきました。

 こういう記事が出てくる一方で
「資格を取って独立すればこんな未来が待っている!」
「将来有望な資格〇〇を取ろう!」
といったテキスト本や

「私はこうして成功した」
「目からうろこの〇〇で年収1千万」
のような「資格起業の成功談」の本が

書店の専門コーナーに数多く並んでいます。

こうなると人間は弱いもので
「自分なら、成功者の部類に入れる。」
「これなら自分にも出来る。」
と、変なポジティブ意識を持ってしまいます。

その結果、 資格取得~バラ色の独立人生と
「人生設計=勘違い」を思い描きます。

 

 なんだかんだ言っても、
資格を取らなければ話は始まらない訳ですから
受験勉強をこなして、合格する事で自信はつきます。
「やれば出来る。」「自分はやれる人間だ。」
これは構わないと思います。

自身がつけば人間、次に進む意欲も湧きだします。

但し、その後が難関です。

たいてい成功本は成功した後の事に比重が置かれ、
肝心な部分、「なぜそれを思いついたか」
「独自の差別化したポイント」などまで
明かした本は多くはありません。

~一生懸命営業していたら、今のパートナーに
出会えた。これがきっかけだった。

では、皆一生懸命営業したらそんなパートナーに
巡り合えるでしょうか?

何かその人の琴線に触れるアクションがあったのです。
でもそれは書かれていません。

そこを読み違えたまま開業すると
「なぜうまく行かない?」
「同じことしてるのに、集客出来ない!」
と焦り始めます。

このへんを先の週刊誌では手厳しい表現で
「サラリーマンに適合出来なかった」
人が開業している訳だからその弱みに
つけこまれて「ひよこ食い」の餌食
になるとありました。

中には、資格を取るべきか、どうか
悲観的な情報と、バラ色の成功譚の
板挟みになっている人間を対象にした
セミナーまで出てきたそうです。

どっちを向いても、
虎視眈々と貴方を食い物にしようと
する輩が蠢いている。

こう思っても大袈裟ではないと思います。

士業だろうが、
飲食業だろうが、
物販業だろうが、

成功するのは
資格や看板ではなく
頭でっかちな情報量でもなく
「営業力」です。

言い換えれば「実行力」です。
いくら机上で斬新な企画を思い描いても
実践しなければ絵に描いた餅以下です。

私の前職だったメーカーでも同じです。
確かに商品力、価格訴求は重要ですが
それを覆せるのが「営業力」でした。

待てば海路の日和あり

はこの世界では絶対にあり得ません!

 

 もし、このブログを読んでいる方の中で
将来行政書士に限らず、何らかの資格を取って
独立を考えている方がいましたら

冒頭に挙げた悲観的な記事も、
正反対なスタンスの成功本も
「醒めた目で」読んで下さい。

あくまでも、書かれている事は
事実の一つの側面であって全てではないのです。

群盲、象を撫でる。

事で、即断する事だけは避けて下さい。

 

記事が参考になった方はクリック投票お願いします

にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ
にほんブログ村 士業ブログへ

投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
フェイスブックページ「50歳からの人生設計相談室」
ブログ「新・先憂後楽」
コラム「マイベストプロ東京」
行政書士の寺田淳がマイベストプロ東京で相談受付中
独りで思い悩むより「相談」から始めてみませんか?

まずはお電話で! TEL 03-5157-5027 月~金 10:00~19:00(土日は要事前予約)