お元気ですか!
50才からの第二の人生応援ブログ、先憂後楽
寺田 淳です。

 

 今どきの50代と言えば会社員であれば管理職、
または経営の一翼を担う重責に就いている 方も多く、
文字通り社会の中核を構成する世代です。
まだまだ現役第一線で活躍している方も少なくありません。

私のような士業に就いている場合は、
50才では青二才と言われるかもしれません。

ですが、その世代の親の年齢は
概ね70代後半から80代半ばでしょうか。

事故やケガなどの防ぎようのないアクシデントから
病気治療の為の入院や通院なども避けられない年齢です。
さらには、肉体的なものに加え判断力の衰えも気になる頃です。

そのような中、最近50代からの相談が相次いでいます。

その中からひとつの事例を紹介します。

 

 相談者は50代の銀行支店長です。
業務の陣頭指揮を執って日々活躍していた最中
郷里で一人暮らしをしていた母親が急死したのです。
子供は自分と、妹の二人だけで共に郷里から離れて生活しています。
実家も持ち家一軒家で、発見は近所の茶飲み友達によってだそうです。

死後2日ほど経っており、警察からは即立ち会って欲しい旨の
「強いお願い」が 入り、彼は何とか休暇を取り実家に向かいました。
死因に不自然な点はなく、次に葬儀の話になったのですが
ここから彼の「当惑と混乱の日々」がスタートしたのです。

単純な届出や手続きの作業については
妹夫婦にも手伝ってもらったそうですが、
母親の交友関係は全く知らないままでしたので、
案内を出すことが出来ません。
結局身内と近所の友人だけでの葬儀となりました。

後日書簡の保管場所を探し出したところ
相当数の方との交流が確認出来たものの後の祭り、
喪中ハガキにお詫びの言葉を添えての連絡が
精一杯だったのです。

 

 

 更に深刻な事態に直面です。
元気な生活をしていた中での急死でしたから
遺言書も何も用意されてはおらず、
家の権利証や通帳の保管場所さえも
兄妹共に確認していませんでした。

思いつく場所を家探しした結果、
出てきたのは、記帳済みの通帳類、中身は空の権利証保管箱
どこのものか書いていない銀行の貸金庫らしき鍵
(カードキーは見つからず) だけだったそうです。

加えて、母親が使っていた通販会社の連絡先や
公共料金は引き落としか振込みかもわからず
領収証との格闘も続いたそうです。

 

 3日の休暇はあっという間に過ぎ、
銀行に戻った矢先に取引先の倒産が発生。
彼はほぼ2日職場に張り付いていたそうで、
その間にも妹から遺産相続についての話し合いを
いつするのかと督促の連絡も来たそうです。

後で聞きましたが妹夫婦には大学院に進む子供と、
ニートの子供がいて家計的にひっ迫していたのです。

相続人は2人だけですから遺産相続は折半で済むのですが
肝心の権利証や通帳が行方不明のままでは 何ともなりません。
最後は「長男のクセに何も聞いてなかったの!」と、
お決まりの展開にまで発展したようです。

 

 また、近所からの通報だったためか
取引銀行はいち早く母親の死亡を確認、
母親名義の口座凍結を済ませてしまい
葬儀からその他の費用を兄妹で立替えて
執り行う羽目になりました。

実際は大半を兄である相談者が負担させられたそうです・・・

不幸中の幸いは母親に借金も
連帯保証人の事実もなかったことくらいで
それまでつかず離れずの関係だった妹夫婦とは
今回の「不手際」の結果、溝が出来てしまいました。

 

さらに銀行業務上でも指示の遅れやミスが出てしまい、
これでは定年前に出向者リスト入りになると、
公私にわたりダメージを蒙っていました。

 

 実は彼は銀行業務の傍ら 税理士の資格を取得しており
定年前に 独立を考えていました。

私の事務所に来たのも当初はその相談だったのです。

ですが今やその話は雲散霧消し、
日々の業務と週末の相続問題に翻弄されている有様です。

この時点で彼から相談を受け、
相続税の申告期限も迫ってきている事を 伝えたところ、
ついにギブアップしました。

業務を受任し、既に3回、彼の実家の所在地を訪れ、
取り敢えずの実家の管理保守手続きを代行し
財産調査を開始したのですが
未だに生前口頭で話していた(という)
金融機関の通帳は未発見です。

もしかしたら彼の聞き間違いかもしれませんが
今となっては確認の仕様もありません。

遺産分割協議書も妹との間で一進一退を続けています。

 

 

 私は、ブログでは50歳からの起業・独立の推奨を
テーマに記事を書き
コラムではこれから発生するであろう遺言や相続問題、
自分達も含めた生前整理の話題を
テーマとしてきました。

一見、相容れない内容に見えます。

片や人生の最終章を迎える前の備えであり、
片や新たな人生のスタートの切り方について
を採りあげている訳で、始まりと終わりを扱っているのです。

ですが、何かを始めるにも
「後顧の憂い」を払拭しておくことは大切な備えです。

50歳から新しい仕事に就く、仕事を始める、
ですが50歳という事は 当然親からの相続問題は
いつ起きてもおかしくないという事を
念頭に置いておかねばおけません。

 

 ここに挙げた例のように、
自分では満足のいく現状で、
今後の設計図も巧く描けたと 思っても、
相続の問題で一気に崩壊するのです。

「心身ともに元気そのもの、遺言の話なんて聞く耳持たないよ。」
「入院が長引いて、もしもを考え始めたんだけど、
面と向かって口にするともう助からないと変に考えられても嫌だしね。」
「こういう話は、長男である兄貴からしてもらうのが筋。」
「別に遺産なんて当てにしてないし、そんなに財産自体持ってないから。」・・・

準備をしない理由は、幾らでも挙がってきます。
最後に挙げた財産ないから遺言は関係ないという考え、
財産には借金や連帯保証人もある事、ご存知なのでしょうか?

 

 私の周辺では片親が亡くなった場合、
遺された配偶者が全額相続という
手続きを取ったケースがほぼ100%でした。

かくいう私も母が亡くなった時は父が
全て相続することで済ませています。

ですから、(私も含め)彼らのような
50代の子供世代の多くは相続実務未経験なのです。

初めての相続の手続きや申告等、
働き盛りの身には 相当な負担になる「仕事量」です。

在職中に、転職や起業の準備という
2足の草鞋を密かに履いている貴方に
更なる相続手続という3足目の草鞋を強いられる負担は
想像以上なものです。

 

起業・独立の成功は
家庭の理解と協力が大きく係ってきます。
家庭内で負担・問題が発生するのは、
その後の展開に大きな影響を及ぼします。

前を見つめる事も重要ですが、
足元を固めておくことも
第二の人生を考えるには
同様に重要な備えなのです。

今回の記事は
マイベストプロ東京のコラムテーマにも
共通する内容なので、同時掲載としておきました。

 

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