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50才からの第二の人生応援ブログ、先憂後楽
寺田 淳です。

2枚目

 

 皆さんも記憶に新しいと思いますが
婚外子の相続差別は違憲。
という記事が出ていました。

 問題とされたのは、
相続の際婚外子の相続分は
法律婚の夫婦の間の子供(嫡出子)の
1/2とする民法の規定でした。

 同じ子供として生まれながら
親の因果のせいでいわれなき差別を
受けるのは違憲である。

簡単にまとめると最高裁の判断は
以上になります。

 

 1898年に交付された旧民法の規定が
115年ぶりに見直されたわけです。

1995年の最高裁大法廷の判断では
合憲とされたのですが、約10年を経て
正反対の判断となったのです。

 

 婚外子の問題の他にも
夫婦別姓問題や、同性同士の結婚、
さらには女性のみに課せられる
離婚後180日間の再婚禁止など、
差別とみなされる問題は数多くあります。

貴方はどう考えますか?

 

 婚外子の立場であれば、
自分には選択の余地が無い問題であって
親として最低限の責任は果たすべきであろう
と考えるのは当然でしょう。

 

 では嫡出子の立場であればどうでしょう?
婚外子の立場に同情は寄せたとしても
感情面からは承服し難いものがある。
婚外子は実母を苦しませ、悲しませた存在であり
おいそれと同等に扱われる事は納得出来ない。

ましてや、遺言の中で
初めて存在を知らされたような
最後の最後まで責任回避を図っていた場合。
正直「坊主憎けりゃ袈裟までも」
になるのも私は理解出来ます。

 

 さて、最高裁の判断(判例)には
事実上の法的拘束力があります。
ですから民法の改正を待たずに
この判例が適用されます。

 今後相続発生の場合、婚外子はこの判例を基に
裁判所に平等の相続を申し立てる事が可能です。
となると、これまで婚外子であるがゆえの
嫡出子の1/2の遺産相続は全て見直されるのでしょうか?

 まさか、全て遡って嫡出子と同額にせよとはなりません。
既に相続が確定し、受け取った金銭その他を使っている場合
婚外子が遺産分割をやり直させたとしたら?
嫡出子の現在の生活を脅かす事態も考えられるのです。

そんな事になれば社会的大混乱は必至です。

 

 となると、今回の判決が出た2013年9月4日時点で
未決着の案件と今後発生する事案に対して適用されるのが
最も現実的な対応でしょう。

では、9月1日時点で相続を確定してしまったら?
人間簡単に割り切れるものでしょうか?

 

 欧米主要各国でも以前は宗教上の理由等から
出生の差による相続の格差がありましたが
既に撤廃され、子供は全て平等な相続を保障されています。
(先に挙げた夫婦別姓も欧米では認められています。)

115年続いた「差別」を簡単に払拭する事は可能でしょうか?

今回については結論はありません。

 

 ただ個人的に気がかりな点があります。
今回平等な相続を認められたのは
「認知された婚外子」である事です。

認知されないままの婚外子には
平等どころか1/2の相続も認められていません。

そうなると、この判例を逆手に取り
絶対に認知しない選択をする輩が
増加するのではないか?

法の解釈は、その仕方によっては
元来の意図から大きく乖離するケースは多々あります。

 

どうも私の性分で、
最悪のケースを先に思い浮かべてしまいます。

 今後もこの判例が社会に与える影響について
注意深く見守っていきたいと思います。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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