【今日のポイント】

 今回採り上げたのは障害年金です。

 障害年金というと、
普通は文字通り怪我や病気によって肉体的に障害を負ったこと
日常生活に支障をきたした場合が対象と思いがちです。

 さらに、その場合も
視覚や聴覚へのダメージや手足の運動機能へのダメージ
年金の対象と思われがちです。

 ですが、
仮に糖尿病等の内臓疾患や癌の場合であっても
それによって生活や仕事に支障をきたすような場合は
対象になるのです。

 さらには、
最近増加が著しい精神疾患(うつ病など)
生活や仕事に支障が出た場合はこの対象となるのです。

 意外に知られていない障害年金の仕組みについて
簡単に紹介したいと思います。

 

 

 

【受給の対象について】

 障害年金は、
国民年金や厚生年金の被保険者が、
障害の状態に該当し、原則として保険料の納付用件を
満たしていれば受給は可能なのです。

 一般の年金と同じく、
障害厚生年金障害基礎年金の2種類があり、
前者は、報酬比例の年金額と配偶者の加給年金で構成されます。
後者は、老齢基礎年金と同額のものと子の加算で構成されます。

 また注意点として、
障害年金には時効があります。

 時効は5年と定められているので
仮に10年前に障害を発症し、
今になって障害年金の対象と認められた場合でも
最初の5年分は時効となります。

 この為、年金を受給出来るのは
直近の5年分だけとなるので注意が必要です。

 

 

 

【納付要件は】

 納付要件については、
以下のような厳密な基準が定められています。

 初診日の前日時点で、
初診日の前前月までの年金加入期間に
2/3以上の保険料を納付していること(免除や猶予を含め)

 または前前月までの直近1年間に、未納がないこと

 

 シビアな事例では、
上記要件の1年間未納がないの条件を、
僅か1か月欠いていた為に受給出来なかったケースも
あったようです。

 やはり、
この点は義務を果たしていなければ権利の主張は出来ない
という基準が厳然と定められている訳です。

 

 

【注意点として】

 注意点としては、
初診日が何時だったかを証明することが重要
普通はカルテを基準に必要な書類を作成しますが、
カルテの保存期間は原則として最後の受診から5年とされています。 

 仮に5年を過ぎた後に受給申請をする場合、
初診日の証明が出来ないために受給が難しい場合がある
ということが実際にあるとの事ですから要注意です。

 ただ、病院によっては
5年以上保管しているケースもあるので、
必ず当該の病院には確認することが必要です。

 もっと言えば、
初診から5年という期限を常に意識しておくことです。

 

 

【受給実態は】

 障害年金の受給者は、増加の一途です。
2019年度で210万人超え15年間で30%近い増加となっています。

 増加の内訳としては、
半数以上が「精神・知的障害」となっています。

 障害年金の等級区分としては
1~3級の3段階があります。

 1級は
活動範囲がベッド周辺に限られ、日常生活に常に第三者の援助が必要

 2級は
活動範囲は主に家屋内で、日常生活の中で援助が必要な場合がある

 3級は
軽労働なら出来る場合があり、日常生活はほぼ一人で出来る。

 

 例えば、
2級にある「主に自宅内でしか活動できない」としても
最近はリモートワークやネット上での仕事などが出来るケースがあります。

 この形態で、
ある程度の仕事をこなし、収入を得ている場合でも
症状や働き方によっては年金の支給が認められることもあります。

 3級であればより仕事の範囲は拡がります。

 ですが当然ですが、
支給される年金額は等級ごとに異なりますし
3級の場合は、先に挙げた年金の中で、
障害厚生年金のみとなります。

(障害厚生年金の報酬比例部分の年金額が対象)

 

 

【障害年金の請求手続き】

 障害年金の請求の場合、
まずその症状が障害状態に該当するかどうか?
これを判断する障害認定日を知ることから始まります。

 初診日から1年6か月を経過した日、
またはそれ以前に治療の効果が期待出来なくなり
障害が固定した日がこれに該当します。

 

 認定は書類審査だけで、
医師による診断書が大きな比重を占めています。

 ここでの注意点としては、
正確に自分の症状を医師に伝えられたかどうか?
受け取る側の医師が正確に話を理解しているかどうか?

 この点が不十分ですと、
事実と異なる診断を下されることもあり得ます。
(概ね実態より軽度の障害と見做すケースとなります)

 この点同居する親族や家族がいれば、
付き添いとして説明の補助をすることで
より正確な事実確認を図ることを考えておくべきです。

 

 この他にも不明点や疑問点がある場合には、
NPO法人の「障害年金支援ネットワーク」
無料の電話相談を受け付けています。

 以下にリンクを貼りましたので
気になる方は参照して下さい。

NPO法人「障害年金支援ネットワーク」

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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