【今日のポイント】

 これもコロナの余波なのでしょうか?
何故か連休明けに急増したのが「今の自分に出来る終活、備えは何?」
という問い合わせや相談です。

 連休中に手を付けようと思い立ったものの、
いざ始めようとして何からすればいいかの時点で挫折、
結局今に至るまで行動が進まず、家族からの圧も加わり、
相談に踏み切ったというケースが見受けられました。

 今回は、今までこの場で紹介してきた内容を踏まえ、
年代別に始めるべきこと、今は終活というよりも
断捨離の観点から個人的な見解をまとめてみました。

 

 

【50代になったら】

 50才になれば、親も高齢化しており
子はすでに独立して家を離れ夫婦2人暮らしに戻るなど、
最初の見直しのタイミングに重なります。

 50代のうちに、というのが今までの考えでしたが
今や50才になった時点で以下の項目のうち、何項目かは
具体的な行動に移して欲しいと思います。

1)親が70代後半ならば、親の将来を考えます
  出来れば親子で話し合えれば最高なのですが、
 健康状態、将来の希望(このまま実家暮らし、施設の検討など)を
 聞き出すか、考えておいて欲しい旨を伝えておきます。

 

2)実家の整理を始めます
  親が実家暮らしの場合等は、自分が子供のころの品々を始め、
 もう使えなくなった品物も大事に抱え込んでいることがあります。

  実家に帰った時などはまずは自分関連のものから要不要の選別をし、
 次に家内に残っている不用な家具や食器、退蔵している家電製品などを
 親と確認し、売却や廃棄のリストを作成します。

  実家が田舎でメルカリやフリマが無い場合は子が引き取り自宅付近で
 このようなルートで処分を図ることも必要でしょう。

 

3)実家の墓の問題を採り上げます
  次に親に墓の有無を確認すします。
 案外実家の墓について知らないままというケースは多いのです。
 祭祀承継者の有無~実家付近に親族は健在なのか? 
 伝統的に長男が受け持つ決まりになってはいないか?
 改葬に伴う墓じまいも視野に入れて将来問題化しないかどうか?

  なかには親の代にして既に実家の墓の在り処が不明だったという
 ケースもありましたから、場合によっては2)より早く取り組んでも
 いいかもしれません。

  特に一人っ子同士の夫婦の場合は、より厄介です。
2か所に実家の墓がある訳ですから将来のリスクは2倍になるということです。
この点をよく理解して対応してもらいたいものです。

 上記3項目は、50才ならまだ自身が率先して行動する事が可能な年齢です。
今後は年々体力が下降線をたどるのは必至ですから、実家への帰省や墓参など
体力を使うことになる行動は、とにかく若いうち、体が言うことを聞く間に
取り組んでおくべきと思います。

 

 以下は自分の身の回りに関する項目です。

4)放置してきた生命保険などの見直しをします
  保障内容が先進医療対応になっているものか?
 子供が独立したのに保険内容を一度も見直していない?
 そもそも契約内容(保障内容)を今でも覚えているか?

  多くの場合、結婚や出産を機に保険に加入したり、
 内容の見直しを行うようですが、その後の見直しは
 かなりスルーされている傾向が見受けられます。

  先にも述べたように
 子が独立したら無駄な保障内容があるのではないか?
 医療保険の補償内容が見劣りしていないか?
 と言ったチェックは保険料の軽減にもつながります。

  稀なケースですが、
 大学の先輩が勤務する生保の契約を断り切れずに契約し
 そのまま放置というもので、とっくにその先輩は退職し、
 何の義理の無いのに惰性で契約を更新してきた。
 これなどはもったいないの最たるものでしょう。

 

5)この段階で交際関係の分類を始めます
  いきなり白黒はっきり選別するのは無理でしょうから
 最低友人と知人の分類だけを始めるのでもいいと思います。

  友人と知人、よく同じ分類で捉えがちですが、
 実は似て非なる者で、例えば知人は勤務先と取引先の関係で、
 担当の仕事がなくなればそのまま無縁になる関係です。
  逆に仕事の繋がりが切れても、あるいはどちらかが会社を辞めた後も
 交流が続くのであれば、友人と見なすことになります。

  学生時代の人脈もそろそろ見直すいい時期です。
 卒業してほぼ30年も経てば儀礼だけの繋がりが過半を占めます。
 相手の近況を知りたいと思わない程度の関係を自覚しているならば
 儀礼的な挨拶はスッパリ断つことをお薦めします。

 

6)かかりつけ医を確保しておきます
  まだ現役のサラリーマンの場合は転勤が避けられませんが、
 ほぼ定住が確実視されている場合であれば、かかりつけ医は欠かせません。

  既往症や常備薬を把握してくれている医者がいることは
 万が一自分の口で症状などを伝えられない場合でも的確な処置が期待出来ます。

  かかりつけ医を持つもう一つのメリットは
 納得いくまで相談が出来る点にあります。

  中には年齢的にまだ検査は早く、必ず受診というものでなくても
 対象年齢に該当しているというだけで気にする方もいます。

  そういった個別の相談を気兼ねなく出来るような関係の医者を
 持つことは精神衛生上にも有益になります。

  中には自分自身で義務感や不安感から、
 いろいろな検査を言われるがままに受診してしまい、
 検査結果によっては却って不自由な生活を強いられることも
 あり得るのです。

  貴方にはまだ必要なしと、言ってくれるような関係のかかりつけ医は
 その後60代、70代になった時にかけがえのない存在になるのです。

 

 

【60~65才の時点では】

 サラリーマンであれば定年退職の時期になります。
定年延長や再雇用の場合でも65才が概ね区切りの年齢になります。

 仮に60才で定年退職するならば少なくとも59才の時点から、
再雇用されたのであれば、やはり雇用期限の1年前の時点から
第二の人生についての備えを始めないといけません。

1)無駄な支出の削減を始める
  所有するゴルフ会員権、
 会社時代の付き合いゴルフの為だけで購入したのであれば
 早々に解約します。

  クレジットカードを2枚までに削減します
 これも意外に学生時代の先輩や同級生からのお願いや、
 社会人になっても取引先の関連会社のカード作成を依頼されたりで
 付き合いカードがかなりあるようです。

  これらに該当しない場合でも夫婦で異なるカードを
 複数枚所有しているケースもあります。
 取引金融機関の見直し、口座の整理などを兼ねて、
 実際に日々活用しているカード以外はスッパリ解約すべきです。

 

2)年賀状を始めとした季節の挨拶の見直しをします
  50代はある意味努力目標で済ませる事も出来ますが、
 定年という大きな節目を利用して、一斉にやめることを前提に
 相手を厳選し大幅に縮小するという段階を踏んで削減しましょう。

  会社員時代の慣例だったお中元お歳暮は当然即止めます。
 年賀状についても近況を知りたい知らせたい関係にある人にだけ
 絞り込むよう見直しを図ります。

 

3)電話の見直しをします
  以前は連絡先の項目に携帯の番号だけの記入はNG
 というケース(固定電話ありき)が目立ちましたが
 今や携帯番号だけでほぼ受付けてくれる時代になりました。

  逆に最近はアポ電強盗などの防止の為に高齢者には
 却って固定電話を解約することが推奨されてます。

  シニア世代も携帯保有が当たり前の今、
 惰性で固定電話を契約しているケースは少なくないと思います。

  実際の使用頻度を過去半年から1年の使用明細を基に
 見直してもいいでしょう。

  会社時代には多忙の為、携帯2台持ちという猛者もいましたが
 果たして今もその必要があるかどうかの見直しも欠かせないでしょう。

 

 

【70才以降には】

1)クルマ保有の見直しをします
  高齢者の運転については昨今社会問題化してます。
 地域によってはクルマがなければ生活が門南アケースもあり、
 全て同じ土俵で論じることは非現実的ではあります。

  あくまでも交通インフラが水準以上の地域での場合ですが、
 クルマを手放すのと免許証を返納することを同時にすることには
 検討の余地があると思います。

  まずは所有するだけで発生する維持費や税金を考えれば
 クルマの処分は優先事項です。

  免許があればレンタカー、カーシェアなどの選択肢は残せますし
 場合によっては新たな車購入にも差し支えありません。

  とはいえ、自家用車を所有しているということは
 最近では災害時の避難設備になり得るという意味合いも無視出来ません。
 雨風を凌げる、冷暖房完備、個室の確保、プライバシーの確保に加え
 コロナ禍においては安心安全な移動手段にもなる点は大きなメリットですから。

 

2)子や孫との距離感を見直します
  私の見聞きした範囲での話ですが、
 シニア世代になってからの親子同居して問題なしという話は
 残念ながら皆無でした。

  健康であろうと病床であろうと、必ず生活感の相違や
 習慣の違いが表面化します。お互い長い時間を経て身についた
 習慣であれば、今更変える気はないというのが本音のようです。

  二世代住宅で節税を等と軽く考えると、より深刻な問題を
 招くことにもなる親子の同居問題は慎重な判断が求められます。

  親世代がもう一つ意識すべきことに全ての子に等しい距離感を
 持ち続けるという点です。

  子が2人以上いるならば、意識的に等しい距離感で接するように心がけ
 えこひいきととられそうな言動には注意を払います。
 援助するなら公平な援助をすべきですし、距離を置くなら等距離で
 接しなければ結局親子間、兄弟間のしこりとなるのです。

 

 

 以上、
あくまでも私個人の見解からの年代別断捨離のススメでしたが
60才を超えた時点で自分の過去を振り返った際に、
「これは50才でやれてたなあ~」
「定年前にこれとこれは片付けられた時間も余裕もあったのに」
という苦い実体験から「50才になったら」の項目を紹介しています。

 実のところ未だに未消化の項目もあり、後悔しています。

 この経験を基に、今は「60~65才の時点では」で紹介した項目を実行に移し、
こちらの方は順調に推移しています。

 

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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