【今日のポイント】

 タイトルにある「改正」高齢者雇用安定法。

 既にこの4月から施行された制度になりますが、
まだあまり認識は広まってはいないようです。

 たまたま午前の相談案件にも関係したことなので
今日は予定を変えてこの新法の主な改正点について
簡単に紹介したいと思います。

 

 

【主な改正項目は】

 改正によって最も大きく変わったポイントは
「社員の70才までの就業確保を企業の努力義務」とした点でしょう。

 現時点では、あくまでも努力義務であり、
実行を強制するものではありませんが、厚労省としても新制度導入に向け、
いろいろ啓蒙活動や指導を開始するのは必至です。

 さすがに企業側としても、このような流れの中では
70才までの社員の雇用確保と戦力化を考えなくてはいけなくなるでしょう。

 ただ、その内容については
企業側に一定の裁量幅が与えられているのも事実で、
70才までの定年延長やあるいは再雇用、定年の廃止などの
複数の施策を組み合わせることで対象者を選別することも可能になります。

 

 

【今想定されている就業方法】

 例えば正社員の場合では

1)70才までの定年年齢を引き上げる
2)定年制を廃止する

 非正規社員の場合では

 70才までの継続雇用制度で
有期で反復雇用を継続する方式で、
処遇に関しては、能力に応じて対応するといった
正社員の場合とは異なり、雇用条件に差が生じます。
 

 ただ、選別をする場合は
企業側の一方的な選別とはせずに、
労働組合等との協議を経ての決定が望ましい
といった一種の縛りもあるのも事実です。

 

 さらに選別に際しては、
勤務実績を評点化し、その平均値が基準値を下回る場合は
選抜の対象外とするといった誰もが納得できる基準の設定が
不可欠となります。

 

 また先に挙げた非正規社員の場合ですが、
全員が元の勤務先へ再雇用されるとは限りません。
元の勤務先と異なる職場で再雇用となるケースもあります。

 現実的には、
自社内、又はグループ企業内で社員を70才まで雇用を継続する
ということは企業にとってはかなりの負担であることは言うまでもなく、
今回の改正でグループ外への雇用移転が認められることになりました。

 詳細は省きますが、この場合は、
元の勤務先と新たな雇用先企業とで
継続雇用契約を締結することが条件になることになります。

 

 

【新たな就業形態】

 次に大きな改正項目としては、
65才以上の対象者と労働契約を結ばずに雇用以外の働き方が認められたこと。
が挙げられます。

 今回の新制度では「就業確保措置」という
新しい定めが設けられており、例えば65才以上の場合、
フリーランスや個人事業者として扱い、
業務委託契約という形で就業させる方法が認められました。

 

 この場合の大きな特徴としては、
形式上は会社の指揮命令下にない点であり、
業務の内容や報酬などを、当人が会社と協議して決定することが
可能になった点です。

 

 ただその反面、
この契約の場合は労働基準法の適用外になります。
ですから、これまでの社員として保障されていた保護は
無くなりますので、契約時にはよく検討することが必要です。

 

 以上、非常に簡単でしたが、
最も関係あると思われた項目について紹介させて頂きました。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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