【今日のポイント】

 さすがに、
昨年後半からこの時期に独立・開業を実行するという
相談者は影を潜めましたが、独立予備軍からの相談は
今も後を絶ちません。

 そのような中、
好きなことを第二の仕事にしたい、
得意なことで独立したいという事例について
個人的に感じたことを書いてみたいと思います。

 

 

【趣味と仕事の違い】

 好きだから趣味とし、
得意だからよりハイレベルを目指す。

 その為には「おカネをかける」ことを厭わない。
やりたい時にやることが許されるのが趣味の世界です。

 ですが仕事とは、「おカネを稼ぐ」ものです。
やりたい時など関係なく四六時中考え続けることが仕事です。

 この決定的な違いを不十分な理解のまま
独立・開業を目指す場合は要注意なのです。

 仕事には相手が必ず存在します。
協力者、得意先、競合相手など等…

 いくら自分が好きでも
得意先が価値を見出してくれなければ仕事になりません。

 いくら自分が好きでも
協力者が他の選択をしたら好きを推し通すことは難しくなります。

 いくら自分が得意と思っても
競合がそれ以上のレベルだったら仕事は回ってきません。

 好きだから、得意だからは
あくまでも自分だけの評価です。

 そこに第三者の考えや見方、評価が加われば
どうなるかを推し量らなくてはいけないのです。

 

 

【自己責任100%】

 話は大きく変わります。

 ゴルフをやったことがない男性は
かなり少ないのではないでしょうか?

 私の知る限り
「球技」というジャンルで
ひとりでプレーが可能なものは
ゴルフだけではないかと思っています。

 またゴルフには基本時間の制約はありません。
サッカーやバスケのような時間で区切られることはなく、
先に述べたように野球やテニスの様に
必ず対戦相手がいないと出来ないスポーツでもないのです。

 さらに、ティーショットの際は
自分の好きな場所に(指定されたエリア内で)
ティーを置くことが出来ます。
自分が自由に選んだクラブで打てます。
自分が好きなタイミングで打てます。
ティーの上に安置された球を打てばいいのです。

 私もゴルフ初心者の頃は
止まっている球を好きなタイミングで打つだけで
失敗するなんてあり得ないでしょ!

 というはなはだ思い上がった気持ちでした。
その結果は書きたくもありません・・・

 まさに究極の自己責任100%のスポーツです。
他の球技では思わぬところから攻め込まれたり、
最も嫌なタイミングでプレーを始められたり、
チームメイトが決定的なミスをしたり、
逆にチームメイトのおかげで勝ちを得たり、
自分以外のファクターでも勝敗は決まります。

 ゴルフの場合も
メンバーや大会参加者とスコアを競うものですが、
基本は定められた打数で各ホールをあがることが
目標です。それが勝ち負けの評価ともいえると思っています。

 まずは指定打数でホールアウトすればいいのです、
さらに自分の好きなタイミングで始められるのに
現実は最終スコアで100を切ることに悪戦苦闘が常です。

 空振りもチョロもテンプラも大スライスもフックも
全て自分が良しと思ったタイミングで
ジッとしている球を打った結果です。

 パターも同じです。
これも止まった球を自分のタイミングで
自分で決めた力加減で打つだけのことですが、
いやになるほど思い通りには行きません。

 でも、その結果を招いたのは自分自身です。

 独立・開業もこれと全く同じなのです。

 

 

【プレー前にすべきことは同じ】

 最初に述べたように定年後は
「好きなことを第二の仕事にしたい。」
「得意なことを仕事にしたい。」
だからもう宮仕えではなく独立・開業で
その夢を叶えたいといった考えを持った方に加えて、
このコロナ禍の今、会社の将来に大きな不安を覚え、
将来に備えて起業・独立の為の準備を始める
40代前半の方も少なくありません。

 このような若い世代の場合でも
今得意な分野で独立したいというケースは
一定の割合で存在します。

 ですが、
好きなだけでそれを仕事にした時には
その直後から第三者からの遠慮のない批評、
指摘や時には非難を受けることを覚悟しなくてはいけません。

 更に同じ土俵内に「商売敵」の存在があります。
その相手への対応を四六時中考えるのが独立・開業の宿命なのです。

 好きなことにとやかく言われたくない、
 自分の得意な分野だけで勝負したい!

 趣味であった今まではそれで通用しました。
ですがいざ仕事となればそうも言っていられないのです。

 競争を勝ち抜くためには
自分の望まない形で仕事をすることもあります。
得意ではない分野での仕事に就くことも
生活の為には避けては通れません。

 そのような状況になってもなお、
「好きな仕事、得意な仕事で第二の人生を過ごす」
と言える自信がありますか?

 

 残念ながら若い世代ほど好きな仕事という割には、
ただの憧れを抱いていただけという実態であったり、
得意な仕事というものも、実は自己満足の域を出ない
ごく平均的な実績しか挙げていないケースが少なくないのです。

 上記のような安易な気持ちや、
自己診断の勘違いの技量で開業した場合は
ゴルフのティーショットでの空振り、チョロと
同じような結果を招きかねません。

 ゴルフの場合ならば、
お情けで打ち直しが出来る場合もありますが、
開業後にお情けはありません、自分で招いた結果から
次の一歩を進めなくてはいけないのです。

 
 安易な判断で立地を決めて開業した。
だが半年もしないうちに立地面に難ありと判明しても
即店を閉めて、新たな好立地の場に再出店するなんてことは
大半の場合、確実に無理な話です。 

 一度決めたらそこで軌道に乗せる。
それが独立・開業の常識であり、宿命なのです。

 

 独立・開業もゴルフも
全て結果は自分の決断から行き着いたものです。
自己責任100%、他人のせいには出来ないのです。

 
 では、チョロをしたくなければ、
空振りしたくなければどうするか?

 当然コースに出る前に練習をしますね。
打ちっぱなしで練習を重ねたり、レッスン本で基礎を学んだり
あるいはコーチングを受けるなどの基礎固めをします。
そのステップを踏んでからコースに出ることで
ある程度最悪の結果を防ぐことは可能です。

 とはいえ、
残念ながら上記のような綿密な準備をしていても
確実に爽快なティーショットを打てる保証は全くありません!

 

 仕事の場合も同じことで、
過去において目を見張るような成功譚も
実はその時代だから通用したというケースが多く、
そのままを真似しても今の時代では通用しない=失敗に
繋がる方が多いのが事実です。

 過去の事例やノウハウはあくまでも参考に留め、
現在において商機がどこにあるかを吟味します。

 そこに今の自分が持つスキルが活用出来るかどうか?
自分の得意分野がそこで通用するかどうか?

 仮に自分のスキルが全く使えないのであれば
新たなスキルを身につけてから挑戦するしかありません。
その為の準備期間を設けておかなくてはいけません。

 1年で仕事に欠かせない資格を取る。
 週末にはアルバイトで修業を始める。
 終業後に専門の学校に通う。

 このような明確な目標を定めて地固めをする。
それでも100%成功すると言い切れないのが厳しいところですが、
何もしないまま、感情優先で、自己判断だけでスタートするよりは
失敗の可能性を低く抑えられることは間違いありません。

 

 勝負の世界ではビギナーズラックといい
ド素人が大勝ちしたり、プロを圧倒することも確かにあります。
ですが二度は続かない、二度とないのがのがビギナーズラックたる所以です。

 常に安定したスコアを保ち続けられること、
晴れの日も雨の日も風の日も、向かい風でも追い風でも
炎天下でも寒風下でも一定の成績を挙げ続けること。

 

 ゴルフも独立・開業も根っこは全く同じことなのです。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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