【今日のポイント】

 コロナに明け暮れた2020年、
懸念された通り、企業の業績悪化や構造改革によるリストラは
急増してしまいました。

 今回は昨年のリストラを紹介すると共に
私がサラリーマン生活に別れを告げた2009年のリストラ事情を
併せて比較してみたいと思います。

※このブログは今年の1月中旬のデータを基に作成したのです。
 

 

【昨年のデータより】

 2020年、上場企業で早期退職、希望退職
募集したと開示したのは93社だったそうです。

 これは前年の2019年の35社と比べますと、
約2,6倍の急増でした。

 募集人員については
この中の80社だけで1万8千人を上回りました。

 上場企業だけでこれだけの数字ですから、
全体としては相当規模のリストラが実施されたと思われますが、
実はこれでも上場企業のリストラに絞れば、
直近では「第二位」のデータなのです!

 

 

【最大規模のリストラ実施年は】

 年間で上場企業191社が早期退職、希望退職を募集し、
募集人員も昨年実績を上回る実績だったのは、
実は2009年だったのです。

 件数だけでも2020年は93社で、2009年は191社です。
実に100社近くも多くの企業が実施したということです。

 2009年と言えば、
所謂「リーマンショック」直後の年で、
当時私が在籍していた会社でも
数年にわたって早期退職勧奨が実施されており、
この年に至って私自身がサラリーマン生活に決別し
今の生活のスタートを切ることになった記念の年です。

 昨今のコロナ禍による社会全体への影響を見るに、
2009年以上の深刻さと捉えていましたし、件数や募集人員などは
当然2020年が最高値をマークしたとばかり思っていました。

 ですが実際には、
早期退職の面だけを見るとまだ2020年1年間ののコロナ禍は
2009年のリーマンショックまでのダメージには至っていない
という見方も出来てしまうのです。

 

 

【2009年との比較】

 2019年以前に関しては
従来には見られなかった黒字下の体質改善を目的としたリストラや
定年延長に伴う社内体制の見直しのためのリストラが話題になっていました。

 これが2020年には業績低迷を主因とした
従来型の「赤字決算によるリストラ」に逆戻りしていました。

 実際に先に挙げた募集企業のうち、
半数以上の51社が赤字決算だったとあることからも
従来型リストラが急激に増加したと言えるでしょう。

 業種ではアパレル系、自動車関連、電気機器で30%を超え、
外食産業の中では居酒屋チェーンの運営会社ような規模を中心に
旅行代理店、広告業、ウエディング産業関連がコロナ直撃で業績を
悪化させていました。

 さらに昨年は
1年で2回の早期退職を募集した企業が8社あったそうで
これは2019年には年2回の実施社がたった1社だったことからも
1年で深刻かつ急激な業績悪化があったと言えそうです。

 

 ですが、2009年はさらに上を行ってました!

 2009年には年間で16社が複数回の募集を実施しており、
その業種も幅広く小売りから製造業迄万遍なく拡がっており、
昨年のようにアパレルや電気機器、広告と言った
特定の業種に偏ったものとは大きく異なっていたようです。

 

 

【2021年の動向】

 今回以上に深刻だった
2009年の危機も結局は何とか乗り切れた、
今回も(たぶん)リストラの峠は越した、
と言いたいところですが、
2021年に入ってまだ1か月の時点で
既に22社(21日現在のデータ)で早期退職の募集をしています。

 ちなみに昨年2020年の1月時点では
実施した企業数はちょうど半分の11社でした。

 

 募集人員についても
今年は既に1月21日時点で3,490人に達しています。
昨年は1月いっぱいで2,220人でしたので、
残念ながら未だかなりのハイペースが持続していると言えそうです。

 昨年に続いてアパレル、繊維関連、自動車関連が
ワースト3で観光関連業は依然業績悪化に歯止めがかかっていません。

 

 現時点で最悪だった2009年のリストラ経験者の私から見れば
当事者だったにもかかわらず2009年の社会は今ほどの目に見える
業績悪化、社会生活の激変を身近には感じませんでした。

 当時は同じ業界の中で中途採用に積極的な企業もありましたし
海外、特に中国関連の輸出入に関連する企業は伸び盛りでした。

 

 それが今は国内と言わず全世界的にコロナの影響で逼塞状態です。
スポーツから映画、演劇、飲食、アミューズメントといった
充実した社会生活を維持する為には欠かせない要素を禁じられた状況は
明らかに2009年を上回る深刻さでしょう。

 

 このまま収束のめどが立たなければ、
2021年はリストラ史上不名誉なワースト1位の
年度として記憶されてしまうのではないでしょうか?

 

 
 コロナへの対策が実を結び、
今春以降の景気回復のめどがつくこと、
さらに今年の後半には経済の復活が実現していることで
何としてもリストラ史上ワースト1位を免れ、
2009年がワースト1位のままであることを
祈念したい気持ちです。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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