【今日のポイント】

 今回紹介する事例はあくまでも東京都だけのものですが、
今回の新型コロナウイルス感染症によって
これまで以上に不安感が増大している
おひとり様(特に高齢者)の住まいに関する問題に対応する
「あんしん居住制度」を採り上げてみました。

 おひとり様の高齢者予備軍の私にとっても興味あるサービスです。

※以下に紹介する内容は2019年11月発行の資料に基づいています。

 

 

【あんしん居住制度とは?】

 トップの画像にもあるように、3つの制度から成り立っています。

1)見守りサービス

2)葬儀の実施

3)残存家財の片付け

 さらに対象は、持ち家、賃貸を問わず島しょ部を除く都内に暮らす高齢者とその家族やこれから都内に暮らす予定の方、または賃貸物件の大家さんなどの不安解消を目的としたものです。

 以下に、ひとつづつ紹介していきます。

 

【見守りサービス】

  このサービスは契約期間が1年間(毎の更新)となります。

 「生活リズムセンサー、緊急通報装置、携帯用ペンダント」
この3つによって、契約者の安否確認や緊急時の対応サービスを行うものです。

 生活リズムセンサーは、室内の良く通る場所の壁や天井に設置し、一定の時間通過したという反応がない場合に自動的に受信センターへ通報されるというものです。

 緊急通報装置は、固定電話の近くに設置し、24時間無料で看護師等の専門家が健康や医療に関して相談に応じるというものです。

 携帯用ペンダントは、自宅内での使用に限られますが、就寝時は枕元に置くなどで緊急時の連絡が可能になります。

 希望者のみの有料オプションサービスになりますが、他に訪問電話サービスがあり、これによって2週間に一度、事前に設定した時間に安否確認の連絡を入れるというものもあります。

 注意点としては、電話回線を利用するサービスで、基本として「NTT回線」が必要になる点が挙げられます。

他の回線を使用している場合は工事や別途費用の発生がある場合がありますので、事前の確認が必要になります。

 

【葬儀の実施】

 このサービスは契約期間が5年間(毎の更新)となります。

 実地内容としては、

・死亡診断書の受け取り
・自治体への死亡診断書の提出と火葬(埋葬)許可証の交付申請の手続き
・病院等から火葬場への遺体の搬送(車両費も含む)
・火葬の実施(火葬費用、火葬場費用を含む)
・指定連絡先への遺骨引き渡し

 告別式や葬儀の際の読経などはここに含まれていませんのでご注意下さい。

 「指定連絡先」とは、生前に契約者からの申し出によって指定された方を指します。そのような人物がいない場合でも葬儀の手配は行えます。また指定連絡先は随時変更が可能で、最新の情報に基づいて対応されます。

 実施については、まちづくりセンター、またはホームネット(株)が死亡連絡を受けた後、速やかに実施されます。

 補足ですが、葬儀後、引き取り手のいない「おひとり様」の場合等は、社会福祉法人の東京福祉会の納骨堂に保管され、5年後に慰霊堂での合祀となります。

 

【残存家財の片付け】

 このサービスは契約期間が5年間(毎の更新)となります。

 この場合も予め決められた「指定連絡先」に、まずは家財の片付け方法を確認します。

 賃貸物件の場合は大家さんや管理会社等に確認し、手配します。

 手順としては、家財の寮の把握から始まり、片付けの実地日を決定します。

 原則は室内に残存している家財の全てを片付けることになりますが、貴重品(位牌等)については指定連絡先の人物に事前に引き取ってもらいます、なので持ち家の場合で指定連絡先の人物がいない場合、この契約を結ぶことは出来ないので注意が必要です。

 このサービスも、先と同様にまちづくりセンター、またはホームネット(株)が死亡連絡を受けた後に速やかに実施されることになります。

 

【サービス内容と契約費用】

 各サービスの冒頭に契約期間と書きましたが、サービスの組み合わせによって期間が定められており、その中で料金が設定されています。

 サービスの種類としては、以下の7種類に分類されます。

1:見守りサービスのみ

2:見守りサービス+残存家財の片付け

3:見守りサービス+葬儀の実施

4:見守りサービス+葬儀の実施+残存家財の片付け

5:葬儀の実施+残存家財の片付け

6:葬儀の実施のみ

7:残存家財の片付けのみ

 

  費用の支払いには「預り金タイプ」「月払いタイプ」の2通りが用意されています。

 前者の場合は年齢制限はありませんが、後者の場合は契約時点での年齢制限や賃貸物件であること、健康状態に関する告知事項の設定など条件が決められています。また持ち家の場合の残存家財の片付けは預かり金額が異なり、正確な面積がわかる図面等の資料が必要になります。

 サービス内容別の費用の詳細は文末にあるリンク先を参照して下さい。

 

【手続きの流れ】

  まずは、まちづくりセンター(正式には財団法人東京都防災・建築まちづくりセンター)へ連絡をします。ここで制度の説明やサービスの内容の洗濯、契約の申込み、費用の支払いまでを行います。

 次にホームネット(株)によってサービスシートを作成し、見守りサービス契約の場合は必要な機器の設置を行います。

 

参考リンク先)

財団法人東京都防災・建築まちづくりセンター

あんしん居住制度

 

 今回のコロナ禍に限らず、おひとり様で暮らす場合、何かが起きた場合に発見される可能性は同居人がいる場合に比べかなり低いものになります。高齢であっても仕事や趣味の活動等を持ち、定期的に外部に接触があるような暮らしであればいいのですが、そうでない場合は「孤独死からの放置死」のリスクは高まります。

 特に、心身ともに健康という方ほど、突然の事態への対応が不十分なままというケースが多く見受けられます。却って病気や事故の経験者のほうがまさかの事態への対応を考えているのは皮肉なことですが、だからこそ健康なうちにこのような制度についての理解と認識を深めておくべきというのが私の思うところです。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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