【今日のポイント】

 これまでも何度か紹介してきた「死後の手続き」ですが
どちらかというと「税金」関連の内容に偏っていた気がします。

 尤も、
関心が高いことから採り上げたことは言うまでもないことなのですが、
これら以外にも「時間的制約のある諸手続き」があることを
改めて紹介したいと思いました。

 くどいようですが、税金関連の代表的な手続きとしては

・所得税の準確定申告 
 要は故人の所得税の確定申告です。
 会社勤めで会社が源泉徴収している場合はまず手続きの必要ありません。
 但し、自営業の場合等で故人が自分で確定申告をしていた場合は
 相続人が4カ月以内に行うものです。

・医療費控除による税金の還付
 これは支払った医療費が10万円以上だった場合、
 確定申告によって控除の対象となり、税金の還付となるものです。
 申請期限は5年以内ですが、忘れがちなので速やかにチェックしましょう。
 当該年の源泉徴収書や支出が証明出来る領収証が必要です。

・相続税の申告
 相続の発生から10ヶ月以内が申請期限です 
 ちなみに納付期限も同じです。
 他のブログ等で何度も紹介しているのでここでは省略します。

 

 では、これ以外で期限が定められている各種の手続きの中から
代表的な項目を紹介していきます。

 

年金・保険】

 まずは「年金・保険関連」です。
ひと口に年金・保険と言っても、以下の様に8つ
(年金で3つ、保険で5つ)に大別されます。

 1)国民年金 
 ・遺族基礎年金、寡婦年金
  住所地の自治体の国民年金課、社会保険事務所が窓口です。
  申請期限は死亡から5年以内となります。
  印鑑の他に必要な書類は、
   世帯全員の住民票の写し、
   戸籍謄本、除籍謄本、
    (死亡診断書=遺族基礎年金の場合のみ)、
   故人の年金手帳(証書)

 ・死亡一時金
  住所地の自治体の国民年金課が窓口です。
  申請期限は死亡から2年以内となります。
  印鑑の他に必要な書類は、
   世帯全員の住民票の写し、
   戸籍謄本、除籍謄本、
   故人の年金手帳(証書)

  

 2)厚生年金
 ・遺族厚生年金
   最終の勤務地を管轄する社会保険事務所が窓口です。
   申請期限は死亡から5年以内となります。
   印鑑の他に必要な書類は、
    世帯全員の住民票の写し、
    戸籍謄本、除籍謄本、
    死亡診断書、
    故人の年金手帳(証書)

 

 3)共済年金
 ・遺族共済年金
   最終の勤務地を管轄する社会保険事務所が窓口です。
   申請期限は死亡から5年以内となります。
   印鑑の他に必要な書類は、
    世帯全員の住民票の写し、
    戸籍謄本、除籍謄本、
    死亡診断書、
    故人の年金手帳(証書)

  厚生年金と共済年金の場合は、
 窓口から期限、必要書類等全て同じと考えていいでしょう。

 

 4)国民健康保険
  ・葬祭費
   自治体の保険年金課が窓口です。
   申請期限は死亡から2年以内となります。
   印鑑の他に必要な書類は、
    死亡診断書(埋葬許可証でも可)、
    保険証書

 

 5)社会保険(健康保険)
  ・埋葬料
   勤務先の会社の総務課、社会保険事務所が窓口です。
   申請期限は死亡から2年以内となります。
   印鑑の他に必要な書類は、
    死亡診断書、
    保険証書

 

 6)労災保険
  ・葬祭料
   所轄の労働基準監督局が窓口です。
   申請期限は死亡から2年以内となります。
   印鑑の他に必要な書類は、
    住民票、
    戸籍謄本、除籍謄本、
    死亡診断書

  ・遺族補償年金
   これも所轄の労働基準監督局が窓口です。
   申請期限は死亡から5年以内となります。
   印鑑の他に必要な書類は、
    住民票、
    戸籍謄本、除籍謄本、
    死亡診断書 

   こちらは共に窓口も必要書類も同一なので
  まとめて2年以内に済ませるのがいいでしょう。

 

 7)生命保険(契約各社によって相違があるので詳細は確認が必要です)
  ・死亡保険金
   契約生命保険会社が窓口です。
   原則3年以内が期限となっています(これも各自で要確認です)
   印鑑の他に必要な書類は、
    印鑑証明(保険金受取人)、
    戸籍謄本(保険金受取人)、
    死亡診断書、
    保険証券

   民間契約ですので必要書類や手続きについては
  各社独自ものがある場合が多いので、この点を含めて
  契約各社への事前確認が必要です。

 

 8)簡易保険
  ・死亡保険金
   郵便局が窓口です。
   申請期限は死亡から5年以内となります。
   印鑑の他に必要な書類は、
    戸籍謄本、
    被保険者の除籍謄本、
    死亡診断書、
    保険証券

 

 ※(番外)雇用保険
  ・失業保険
   公共職業安定所(ハローワーク)が窓口です。
   失業保険の受給資格者が死亡時に支給されるべき失業保険で、
   未支給のものがある場合、
   一部の遺族が支給の請求が可能

   当該する方は直接確認する事

 

預貯金・不動産・有価証券】

 ここのジャンルには手続きの期限はないものと言えますが、
放置しておくことは避けなければいけない項目です。

1)銀行預金 
  ・名義変更 解約の場合
   当該口座のある銀行(支店)が窓口です。
   名義人の死後は速やかに行うことです。
   印鑑の他に必要な書類等は、
    遺言書(遺産分割協議書)
    相続人全員の印鑑証明、
    戸籍謄本(故人の出生から現在まで)、除籍謄本
    この他、各銀行の所定の様式の書類等です。

   必要書類と手続きに関しては、各銀行に確認します。

 

2)郵便貯金
  ・名義変更、解約の場合
   郵便局が窓口です。
   その他は上記銀行と同様となります。

3)不動産  
  ・名義変更の場合
   窓口は法務局(当該不動産の管轄地等)となります。
   特に期限はありませんが、相続登記が義務化されるので
     可能な限り速やかに行いましょう。
   印鑑の他に必要な書類は、
    印鑑証明(相続人全員)、
    住民票、
    戸籍謄本(故人の出生から現在まで)、除籍謄本
     この他、所有権移転登記申請書、遺言書(遺産分割協議書)、
    固定資産課税台帳登録証明書、故人の除住民票等が必要になります。

 

4)有価証券 株式、国債、社債など
  ・名義変更の場合
   窓口は取引のある各証券会社、信託銀行等
   期限はありませんが、出来るだけ速やかに
   印鑑の他に必要な書類等は
    印鑑証明、
    戸籍謄本、除籍謄本、
    名義書換請求書(各社用意)

  これも各社様々な手続きが予想されるので事前に要確認です。

 

その他名義変更や申告を要するもの】

 これも特に期限が定められたものではありませんが、
手続きを怠っている期間は口座からの引き落としが延々と続くことに
なりかねませんので、無駄な出費防止のためにも意識して下さい。

 電話 
  ・名義変更、または解約
   原則NTTが窓口(通信各社)となります。
   不要となるのであれば、出来るだけ速やかに
   電話加入権承継届 要印鑑 詳細は窓口で確認しましょう。
   

 電気、ガス、水道 
  ・名義変更、または解約
   各公共料金機関が窓口です。
   通常は印鑑、通帳、領収書の控え等を用意して金融機関に依頼します。
   印鑑の他には住民票、除籍者を含む戸籍謄本が必要です。
   引落しの場合等、詳細は取引先金融機関に確認しましょう。  

 借地、借家 
  ・名義変更、または解約
   家主か地主に速やかにその旨を伝えましょう。
   家主や地主の所定の手続きで行います。

 自動車 
  ・名義変更(継続して乗り続ける場合)
   陸運支局、自動車検査登録事務所が窓口です。
   必要に応じて行います。
   印鑑の他に必要な書類等は
    印鑑証明、
    住民票、
    戸籍謄本、除籍謄本、
    他に移転登録申請書、自動車検査証(車検証)、
    自動車検査記入申請書、遺言書(遺産分割協議書)が必要です。

※最後に、レアケースではありますが、

 会社役員の場合 
  ・役員の変更登記が必要になります。
   会社、法務局が窓口です。
   取締役死亡による退任等の申請は
   死亡から2週間以内に申請する必要があります。

   印鑑の他には新代表者の印鑑証明、除籍謄本が必要です。
   他には取締役会の議事録、株主総会の議事録等が必要になります。

 上場企業でも家族経営の場合であっても
株式会社の役員の場合はこの手続きが必要になります。

 また期限が2週間以内と、ここで紹介した中では最短の期限となります。
この点は特に留意する必要があるので、よく覚えておいて下さい!

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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