【今日のポイント】

 40代からは転職の
50代以上からは再就職の相談が
増えてくるのが最近の私の事務所の
初秋の風物詩になりつつあります。

 まずは給与や待遇条件が優先、
という気持ちも理解できますが、
それ以前に欠かせない成功に繋がる
ポイントがあると私は思うのですが…

 

 

【形から入る事は?】

 どうしても自分の職歴である
営業職が中心になってしまいますが、
今のうちから「名刺管理アプリ」は必要です。

 以前私は記憶が新鮮なうちに
頂いた名刺の裏にその方の特徴やエピソード等を
書き込んでおき、頭の中の「管理ノート」に
しまい込んでいましたが、さすがに50歳を迎える頃には
量的限界を感じました。

  一概には言えませんが、
50代の営業職なら交換した名刺は
1万枚前後はあるのではないでしょうか?

 在職中であれば、より新鮮なうちに
アプリを使って管理をしておくことで
将来の転職や再就職時の、最初のアプローチ先が
見えてくるかもしれません。

 

 次に、
好き嫌いはあるでしょうが、
SNSは活用すべきと思います。
職業柄、又は就業規則等で
禁止されているケースは別にして、
転職経験者の経験談(のブログ)や
同じ悩みを持つ者との接触や
その手の問題にアドバイスする
専門サイト等々が活用出来ます。

 怪しい有料サイトもありますので
無条件で繋がる必要はありませんが、
何気ない経験談にピンとくることは
少なくありません。

 個人的には、この手のサイトの
最適な利用は「失敗の告白」を
綴ったブログやコラムです。

 

【方向性は?】

 あくまでも私が調べた範囲での話ですが、
最近のハローワークの人材募集の中心は
40代前半に偏在しています。(特に事務系の職種
50才以上の募集は残念ながら減少の一途です。

 このような傾向の中で、
自分が目指す転職、再就職の方向性を
改めて見直すことが求められます。

 一つの例としては、
目先の給与や待遇よりも
今までのキャリア(が活かせる)の継続が可能かどうか?
さらにその仕事が自分でも好きだった、得意だったのであれば
まずはこの方向性で仕事先を探すことも選択肢に入れる事です。

 さらになぜその仕事が自分に向いていたのか?
他人からの評価についても真剣に検討する価値があります。
もしかすると、自分が思う以上に自分の仕事ぶりやスキルが
第三者からは得難い能力(を有する人材)と
見られているかもしれません。

 シンプルな例えですが、
商談が得意で売り上げに関しては自信があるのであれば、
そのノウハウを次代に引き継がせるという仕事に繋がります。

 どういうタイミングで
商談の順番をどう組み立てるか?

 相手によって話の内容にメリハリを
つけるのは何故か?

 身近な事例を盛り込んだ提案をするのは
日頃どういった点に注意して活動しているのか?

 など等、
自分が自然に行ってきた行動や営業に対する考え自体が
全くの異分野で活用出来ることがあるのです。

 何度も紹介していて恐縮ですが、
私の起業体験や営業マン時代の行動指針などが
元の得意先や起業志望者から「セールスポイント」に認定され、
今ではこちらの方が「メインの仕事」と化しているのです。

 

【覚悟は?】

 ここでは注意事項について紹介します。

「何でもやります」「一兵卒で構いません」
こういう方(特に管理職経験者)に限って
「社内の事務や雑用は想定していない」ケースが目立ちます。

 今までは部下に命じて情報を収集し
資料にまとめ上げられたものを判断する仕事、
関係部署に必要な情報を伝達、打合せのスケジュールは
部下任せで、準備万端整った後からが私の仕事、
という方の中には、
冗談抜きでカラーコピー、両面コピーが出来ない、
拡大縮小等は異次元の操作といったケースがありました。

社内通話の保留や転送、ExcelやWordは部下任せ、
これでは却って職場にとっては阻害要因でしかありません。

 在職中の方であればここに挙げたような「雑用」を
100%自分だけで出来るかどうかを即時確かめて下さい。

 何でもやります、やれます。
一兵卒で頑張るとは、これらが出来ることが前提です。

 今までと違う機種だから、
 今までと社内ルールが違うから
 (だからやらない)は単なる言い訳です。

 で、あるならばより自分から積極的に
「学ぶ姿勢」を前面に押し立てるべきなのです。

 

【過信?自信?】

 これも過去に何度も書いてきました、
大企業経験者の方程、「看板の過信」
容易に拭い去れません。

 脱サラ、定年後の仕事で
今迄の会社の人脈に大いに助けられた
的な内容の「サクセス本」は巷に溢れていますが
この手の成功者は決して「大企業の看板」だけで
支援を受けたり、協力を仰げたわけではないのです。

  看板を外した後も、今まで通りに接してくれるのは
看板以外の「何か」がその方にあるからです。

 

 「過信症」にならない為には
自身で「問診」してみましょう。

 

 これまでの実績を冷静に分析することで、
実績拡大、成功を招いた要因は何だったかを
追及するのです。

 自慢になるが
自分の指導力が秀でていたからか?
自分の着眼点が秀でていたからか?
組織をまとめ上げたリーダシップか?

 それとも
部下の行動力が素晴らしかった?
相手先とのコミュニケーションが取れていた?
チームワークが見事だった?

 又は
販売代理店の地域密着性や
日頃の販売店との密接な関係性と信頼感のおかげか?

 単純に
自社製品の持つ性能、価格競争力、ブランド力だったのか?

 

 自分がいなくとも残せた実績か?
自分がいたからこその実績だったのか?

 冷静に自己分析することで過信は減少していきます。

 

 さらに突き詰めれば
実績を残せた相手先は法人営業だったのか
それとも個人営業だったのかの違いも重要です。

 法人営業の場合は、多くの場合
(新規開拓、新規契約を別にすれば)
従来からの付き合いの上での営業になります。

 長年の継続的取引から信頼関係が構築されるており、
不具合が生じた場合も迅速な対応が可能な関係です。

 多くの先輩諸氏の努力の賜物であるケースを
自分の力量と勘違いしていないでしょうか?

 これに対して
個人営業の場合はほぼ新規開拓が占めています。

 未知数・未経験の対応が求められる前提で
事前にあの手この手の営業方法を考えておく、
不具合も初めての場合が多い為、信頼関係は
未だに築けていない事が多く、
その為、より迅速な初動対応が重要になります。

 振り返ってみて
個人営業で実績を上げ得た要因は何だったのか?
どういう行動、姿勢が実績に最も貢献していたかを
把握、分析、認識、納得出来ているかが問われます。

 さらに同じ業種や職種への転職・再就職の場合、
前職での成功例に無意識に固執、踏襲する傾向があります。

 新たな職場にはその企業が培ってきた企業風土があります。
仕事の進め方にも独自のルールや歴史があるのです。
この現実を納得して、柔軟な対応が出来なければ、
「頑固なよそ者」というイメージが付けられてしまうのです。

 

 

【終わりに】

 さて、相思相愛で幸運にも新たな仕事が決まりました。
その際にその会社の属する業界の現状を十分に理解しているでしょうか?

 業界として、
誕生期、成長期、勃興期、成熟期、安定期、衰退期
いろいろな段階があります。

 無論企業自体にも同じ段階が当てはまります。

 折角就職を果たせたもののものの数年で
また仕事探しの生活に戻ってしまっては目も当てられません。

 50歳から、
又は定年後働けるうちはお世話になりたいのであれば、
それに応えられるような「生命力のある業界や会社」を
意識して探すこともまた、欠かせないことなのです。

 会社の見極めに次いで、
どういう人材を求めているかの見定めも必要になります。

 同じ営業職であっても
求められるものは同じではありません。

イケイケの行動力が求められているのか?
隙のない計数管理能力なのか?
堅実な事務調整能力なのか?
秀でた対人折衝力なのか?
個人プレー重視なのか?
チームプレイでの行動の適性なのか?

自分の適性はどこにある? 
この会社は自分の適性を求めているのか?
自分の適性が活かせる業界、企業なのか?

 俯瞰的な視点で仕事探しをすることも
重要なポイントなのです。

 

 話変わって、
よく資格取得は再就職にも役に立つと言う噂を聞きます。
起業・独立する為に欠かせない資格があることも事実です。

 ですが、資格はあっても実務経験が無ければ
ただの「肩書の一つ」でしかありません。
同様に「課長や部長」といった肩書も
「実務経験」あってこその「裏付け」なのです。

 たとえ肩書が無くても
豊富な実務経験があれば社会では通用します。
特に私のように50過ぎで開業した行政書士では
重要な相談なんてするはずもありません。
自分が逆の立場でもそう思います。

 私が持っていた真の肩書と資格は
50過ぎての脱サラ起業経験者であることと、
豊富な営業経験からのノウハウでした。

 だからこそ、経験からの提案や指導を
相談者の方々は受け入れてくれたのです。

畳の上の水練しかしていない指導者に
いきなり実際の海で水泳を習おうとする人はいないはずですね。

 

 ここまで転職や再就職についての
私感を述べてきましたが、
文字通り「職」に就く、「職」を転じる
という気持ちを特に50代の方には
意識してもらいたいです。

 これまでは「会社一筋」「滅私奉公」で
「就社」してきたのですから、
第二の人生においては「職」を念頭に置くことで
精神的な自立にも有効と思うのです。

 正社員でなければ、大企業でなければ・・・
といった既存の考えからいったん離れて
働き甲斐があるなら、非上場でも正社員雇用でなく
業務委託契約で個人事業者と言う立ち位置でも構わない。

 こういった考えも今のシニア世代には
必要になってくると私は思います。

 

 さて、最後の最後に「私からの小言」です。

  相談に見える方の中には
「今まで仕事一筋だったので、年内は充電期間に充てて
来年になったら心機一転、新しい仕事を探すつもりです。」
といった「決意表明」をするケースがありました。

 読んで字のごとく、充電とはエネルギーを蓄える事ですし、
充電期間とはその為に要する時間です。

 では先の相談者の言う充電内容はと言うと、
妻との海外旅行、趣味の仲間との親睦といった話でした。

 どうもこの方々は充電と放電の意味を取り違えているようでした。

 家族サービスや、旅行、趣味に時間を割くというのは
「放電」なのです!
 その中で次の仕事に繋がる何かを得られるとは思えません。

 

 9月最初のブログはやや辛辣な箇所もありますが、
夏休みも終わり、これから年末に向けて本格的に行動を起こす際には
是非とも頭の片隅に留めておいていただきたいものと思います。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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