【今日のポイント】

 前回のブログでも触れましたが
ここ最近早期退職や定年退職された方の中から
「これからの時間に使い方」についての相談を
持ち掛けられるケースが目立ってきました。

 今回は「限られた?」「有り余る?」時間を
如何に使うかについて紹介していきます。

 

【時間は限られたほうがいい?有り余る方がいい?】

 簡単な比較ですが、
一般的には在職時には業務関連以外に費やせる時間には
かなり制限が加わります。

 逆に退職後の時間はやる事を決めていなければ
有り余るほどの自由時間となります。

 
 例えば学生時代の長期の夏休み、
課題として与えられた宿題を済ませるに、
日々のスケジュールを決め
粛々とこなしていく方もいれば、
最後の1週間、ひどい場合は1日になるまで
何も宿題に手を付けず、遊び続けて
ギリギリ極限状態に追い込まれてから
凄い集中力を発揮して帳尻を合わせる方もいますね。

 個人の資質、嗜好がありますから
どちらが絶対という事は出来ません。

 問題は、
夏休みの間に宿題を終わらせていればいいのです

 

【時間が限られた場合】

 未だ在職中で平日の日中は無論のこと、
残業の為終業後の時間も不確実、
土日に関しても休日出勤があったり
家庭サービスがあったりで
なかなか起業や再就職に向けての時間が取れない。

 これは事実です。

 多少でも仕事への責任感や
会社へのロイヤリティがあれば
今任せられている仕事を後回しにして
起業や再就職活動を優先するようなことは出来ないはずです。

 ですが、毎日毎晩、祝祭日も毎週週末も忙しいという
ケースはほぼあり得ないはずです。

 ~1日1時間なら自由に使える時間がある、
 ~土日ならば制限なく自由に使うことは出来る。

 全員とは言いませんが、
起業や再就職、転職の相談の場合に
自分なりの自己分析(強み・適性分析)や
志望する業界情報や動向などについて
かなり下準備をされてから来訪されるケースがあります。

 こういう方は、相談内容も具体的で
筋道だった質問を用意してくるので、
限られた相談時間を有意義に活用しています。

 相談が済んだ後に私の方から
「よく今の仕事で多忙な中、ここまで
まとめてこられましたね?」と尋ねると

「少しでも時間が空いたら情報収集したり、
土日のうち1日は自分の為だけに時間を使いました。」

といった回答が返ってきました。

 限られた時間だからこそ、この時間内に
どこまで、何まで進めたい、
その為の優先順位はどうすべきか?
平日に少しでも取り組める時間はないか?
行動の見直しを常に図っていたわけです。

 相談内容に対する
私からの事前の確認事項についても
このようなスタンスで臨んでいたからこそ
適確な質問と課題の抽出に繋がったのです。

 このタイプの方は
却って在職中に準備活動を始めた方が
結果的に充実した第二の仕事に向けての
活動に繋がるのではないでしょうか?

 

 この対極にあるのが
時間がないから、今は無理
退職して、自由に時間を使えるようになってから
じっくりと取り組みたい。

 このスタンスはかなりリスクを伴います。

次に「これからは時間が有り余る」場合の
事例を紹介したいと思います。

 

【時間に制約が無い場合】

 一つの事例ですが、
「先月末に退職しました、
時間はたっぷりあるのでフルに活用できます。
ところで、何から始めたらいいでしょうか?」

 残念ながらこのタイプの方の多くは
相談に来るまでの期間に、又は退職前に
何をしてきたかを問いかけると、

「ほぼ何もしていません、
ここに相談に来たことからスタートですが?」

 さらに、どういう相談なのか
具体的な相談内容を質すと、これまた
「いや、そこまでは考えていないのです。」
「何を相談したらいいかを相談に来ました。」
等といった少々面食らうような返答が出たこともありました。

 これにめげずに、
「では、少々時間がかかりますが
〇〇時までお時間は大丈夫ですか?」
「論より証拠で、最寄りのハローワークに行きますか?」

と、持ち掛けてみると、

「いや、実は今日は元の同期と飲み会があって…」
「その時間は家族と待ち合わせしてます。」

 ~時間はたっぷりあるのではなかったんですか?!

と言いたくなるようなケースも少なくありませんでした。

 いきなり出鼻を挫くような話ですが、
こういうケースは相談に行ったことがその人にとって
重要な事であって、自分は具体的な行動を起こしたんだ
という自己暗示による満足感や達成感を感じているのです。

 さらに
こういう人に限って、時間があるからと
今週は趣味の時間、翌週は元の仲間との慰労飲み会
といった日々を送りがちなようです。

 加えて、
まだ他のメンバーも動いてないから(安心?)
退職してまだ1ヶ月だからこのくらいは自分へのご褒美?

といった結論に満足してそのまま半年間無為に遊び呆ける。

 先の夏休みではありませんが、
休みはまだ1ヶ月も残っている、
一日いつでも勉強に時間を割ける、
好きな時に行動に移せるという環境は
緊張感を弛緩させるのはうってつけの環境なのです。

 とはいえ、
深層意識では危機感を覚える為に、
無駄な動きをしたり、無意味な調査をすることで
何かをしたという自己満足を得がちです。
でも実際には、なんら進展はなく、
実効性のある行動は何も出来ていないのです。

 

【起業・独立と時間管理】

 さて、再就職や転職と
起業・独立の最大の違いは何でしょう?

 就職と独立の双方を経験している
私から言わせれば、なんといっても
「安定収入の有無」でしょう。

 転職なり再就職で
再びサラリーマンを目指すのならば
安定した月収や賞与の支給、
有給休暇や社会保険等
金銭面や福利厚生面での安定は確保されます。

 これに対し、
独立・起業した場合は全て自己責任、
職によっては完全成果給の生活になります。

 宮仕えの場合は
ノルマや目標、課題は上からの指示で決まります。
営業職の場合であれば、多少手抜きしたとしても
ノルマや目標が未達でも即馘首にはなりません。

 よほどのこと(看過できない程の社会的信用の損失等)
が無い限り毎月給料日になれば給与は振り込まれるのが
サラリーマン最大のメリットでしょう。

 

 対して独立・自営業の場合は
手抜きや売り上げの未達、目標選定のミスは
そのまま当日、または翌日、翌月以降に
確実に影響を生じさせそのまま生活面の不安に直結します。

 仕事は「上から振り分けられるもの、与えられる」ものから
「自分で探し、自分の価値を認知してもらい、自分で獲得する」
ものに大きく変貌します。

 目指した先に想定したほどの市場性が無かった・・・
 狙いは良かったものの競合激化が想定以上だった・・・
 
 会社勤めであれば、
その責任は上司や会社に転嫁出来ます。
言い訳の余地が残されます。

 自営業の場合は全てが自分に帰ってきます。
責任も結果もです。

 自営業の場合の最大のメリットは
あえて言いますが、「時間の使い方」だと思います。

 独立すれば時間の使い方、配分は自由です。
サボりたければ昼からの営業でも構わない、
趣味のシーズンに1週間続けて休むことも問題ない。

 サラリーマンでこんなことをすれば、
減給、降格、さらには解雇もあり得るでしょう。

 ですが、
その結果は全て自分が負うという点だけは
忘れてはいけない点ではあります。

 経験上、自由に時間が使えるという意味は
目標の達成時期を定めた後に、
それまでに許された時間を目標達成の為に
自由に使えるという意味だと思っています。

 時間はどう使っても構わない
それが目標の達成に近付く為に欠かせない
ものであれば。

 

 再就職にせよ、独立にせよ
準備が出来てから行動に移すのではなく
いつまでに新しい仕事を始める、
その為に逆算して残された時間を最大限有効に使う。

 個人的には
完全無欠な計画というものは、完成しません。
時間が経過すればするだけ環境は変化し、
条件が常に変動しているからです。

 緻密な計画を立てる事に長けた人ほど
このジレンマに陥りがちです。
いつか計画することが仕事にすり替わってしまう
何のための、誰のための計画なのかが分からなくなるケースです。

 

 見切り発車を推奨する気はありませんが、
計画を実行に移すタイミングは重要です。

 

 例えば仕事のやり方が今一つ分からない、
まだ自信がないといった場合、

 会社であれば上司の指示を仰ぐ、相談する
前任者に聞く、引き継ぎ書を参照する
他の部署に協力を仰ぐといったことで
不安や疑問をクリアすることが可能です。

 

 対して独立、自営の場合は、
全くの他人に自分から尋ねない限り
事態をクリアすることは出来ません。
独りよがりの判断や思い込みや楽観は
致命傷になり兼ねません!

 誰に、いつ、どうやってアプローチするか?
そこから自分自身で選択し、決断しなくてはいけません。

 

 冒頭の相談の場面に戻りますが、

「私はこれまでこういった仕事をしてきました。」
「私に向いている仕事は何でしょうか?」
「時間だけはありますからいろいろアドバイスをお願いしたく。」

 という問いかけと

「私はこういった仕事をしてきて、
こういった点を得意先や上司から評価されてきました。」
「自分自身もこういう点は自慢出来る強みと思います。」
「だからこういった仕事に向いているのではと自分では思うのですが、
 この考えは適当でしょうか、不足する箇所はあるでしょうか?」
「こういう理由(事情)で2年後には開業したいです、
 クリアする課題の優先順位はこれでいいでしょうか?」

 

 言うまでもないことですが、
このスタンスの違いはその後の進展に
天と地の開きを生じさせるのです。

 

 

 今や転職は40代前半という現実の中で
50代以上の第二の仕事探しはかなりの狭き門となっています。
私がこの仕事を始めた約10年前には想定出来なかった
スピードで満足出来る仕事探しの年齢は低年齢化しています。

 ブログ開設当初は
入社(就職)から20年間は与えられた仕事に専念し
40歳から60歳までの20年間は自分の強みを磨く、
人脈の構築を図る、そして60歳以降の第二の仕事のための
スキルアップを完成させることを推奨してきました。

 もはやこの時間スケジュールでは間に合わなくなった!

 20年繰り上げて次の仕事を考えることが求められる。
なんとも言い難い時代になってきたと思うのは私だけではないと思います。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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