【今日のポイント】

 40代で始まる人材の選別(=リストラ)
75歳支給が噂される年金支給時期!

 今や50代は人生最大の正念場となりつつあります。

 50歳からの人生設計では間に合わない!
「50歳までに」決めるライフプランの重要性について
紹介したいと思います。

 先月末から連続して
40代に向けての第二の人生、
第二の仕事への備えの重要性と
厳しさを増すばかりの現実を紹介する
「耳触りの悪い」ブログを投稿してきましたが、
今回はその総括になる内容となっています。

 

【現状認識】

 昭和から平成の初期にかけて、
日本の会社は「終身雇用、年功序列」の堅持によって
優秀な社員を集め、育ててきました。

 同時期に国は「定年後の100年安心年金」を謳ってきました

 が、令和の今、
企業も国も大幅な路線変更を余儀なくされています。

 まず「年功序列」は「実力主義」にとって代わられ
「役職定年制」導入によって、生涯年収は大きく下方修正されました。

 今や年金制度も65歳支給から70歳支給へ、
さらに最近では75歳支給へと舵を切ろうとしています。

 国からは「年金が十分払えないから」
65歳以降、70歳も現役として働きましょう!
と背中を押されますが、肝心の企業からは
「もはや定年まで雇う終身雇用を維持するのは無理」
と相反する姿勢を取ってきています。

 事実、経団連は
「終身雇用制度はもはや限界」と公表しました。

 金融庁も
年金だけで定年後の生活は難しいので
若いうちから自己責任で資産運用を図りましょう。」
と発表しました。

 要は50歳以降の人生は
自分の力で、自己責任で乗り切ってもらう。
これが、現在シニア世代と言われる方(55歳以上)
が前提とすべき現実なのです。

 そうなれば、そうだからこそ、
これからは40代のうちに
60~70代の人生設計、戦略を立てておかないと
間に合わなくなってしまいます。

 また、現在50代で漠然と感じている将来の不安を、
先送りしたり見て見ぬふりをしている方、
40代以上に速やかに徹底した現状分析と課題抽出をする必要があります。

 時間だけが無駄に経過していく先に
待ち構えているのは「60歳定年時の生活の破たん」リスクです!

 

【収入の減少の認識は?】

 厚労省の発表したデータによりますと、
調査対象とした企業のうち約40%で
「55歳役職定年」を採用しているとありました。

 役職定年になった場合、最も大きな変化は
「役付手当」「役職手当」といった
給与の付加部分が「ゼロ」になることでしょう。

 ざっくりとした平均値ですが、
この手の付加部分は「手取り額の約30%」
を占めているというデータもあり、
さらに部長職等のより高位の役職からの
役職定年の場合では最大で50%近い減額になるそうです。

 また退職金も、
多くの企業では退職金算定のベースは
基準給という通常の基本給とは別途の基準が設定されてます。
無論、この基準額は基本給より低く設定されています。

 再び厚労省のデータを引き合いにしますが、
調査企業の退職給付金の平均額は
2017年時で2,000万円弱とありました。

 ちなみに
2002年時は約2,500万円だったそうです。
この15年間で退職金の相場は
500万円以上の下落なのです!

 

【具体的な将来展望は?】

 仮に今50代の家庭で
夫婦と子供が二人のケースで見てみると

・(二人とも、片方は)まだ学生
・既に社会人だが仕送りが欠かせない
・住宅ローンはまだ残り10年以内で残っている
・夫はサラリーマン
・妻は専業主婦

 ごく平均的に上記のような環境ではないでしょうか?

 よく耳にするのは、
住宅ローンさえ完済すれば、
子供が卒業さえすれば、

 その後は定期的な大きな出費は無くなる。

 だから、多少の収入減になっても
「何とかなるのではないか?」

 過去に50代の相談者に聞いてみたところ
この結論に達した方は少なくありませんでした。

 ですが、「何とかなる」の中身、
具体的な根拠まで答えてくれた方は皆無でした。

 極端な話ですが、
今勤めている会社は定年まで安泰なのか?
昨今の業績から見ればリストラや減収の可能性は?
その時の自分は会社からどう見られているか?

 今日は鉄壁の安定企業であっても
明日には経営不振に陥るのが令和の時代です。

 さらに自社の雇用延長制度を把握しているかどうか?
中には制度の有無すら知らなかったというケースもありました。

 仮に60歳定年でそれ以降も今の会社に残れるかどうか?
雇用延長した場合はどのくらいの「減収」になるのか?

 ある程度のシミュレーションは可能なはずです。

 給与収入の把握と並んで
50歳になれば(40歳からでも構いません)
ねんきん定期便から自分がもらえる年金額と
支給開始時期との兼ね合いを把握しておくべきです。

 ほぼ100%、今の50代では
年金だけで老後の生活を維持するのは不可能です。
で、あれば不足する部分をどうやって補うか?

 現役時代と変わらないレベルでフルタイムで勤務する?
パートタイムで補える額で生活出来るよう生活レベルを見直す?

 一つ一つ具体的な数字を確定していくことで
「何とかなる」か「何ともならないか」は
はっきり分かるのです。
 

 残念ながら、この考えの重要性は、
頭ではわかっていても、実践しているとなると
その比率は限りなく低いのが現状です。

 

【定年で諦念しない為に】

 終身雇用・年功序列・充実の年金
全て今は昔の話・・・

 さらに結果的にではありますが、
晩婚化も向かい風になっているようです。

 長い間、男性の結婚時期は
25~27歳の3年間がピークでした。
当時は男でも「30までには結婚したい」
「所帯を持って一人前」という風潮で
親や会社の上司なども積極的に
子供の結婚を後押ししていたのです。

 この流れに沿っていけば
28前後で結婚し、30前後で最初の子供が出来る、
なので自分が50代半ばまでに子供は社会人になりました。

 この傾向は今の70代前後までの世代では
ごく当たり前の風潮だったようです。

 子供が家を出てまた夫婦2人の生活に戻れば、
それまで増加の一途だった生活費は
子供が抜けた分だけはスリム化出来る訳で
定年までの5~6年はその分を貯蓄に回せたのです。

 当時でもさすがに定年直前まで全員が
給与が上がり続ける事はありませんでしたが、
ピーク時からの目減り額も概ね許容範囲、想定内でした。

 さらに当時は60歳から十分な年金が用意されていました。

 これが今では男性も女性も30代の結婚が普通と見做され
晩婚を阻止する親や(面倒見のいい)会社の上司も
ほとんど見当たりません。

 仮に30代で結婚し、30半ば以降に子が出来た場合
子供が独立する時、ちょうど自分たちは60歳前後になります。

 55歳で役職定年になり、
月収は激減、退職金も削減されます。
年金も最低限必要な額を望めば、
65歳以降に繰り延べするしかない。

 収入は大幅に下方修正され
反面、子供への教育資金や住宅ローンはそのまま残ります。
今の60代は、相対的に負担(支出)が増加となるのです。

 これでは5,6年間貯蓄に回せた資金など
残る訳もなく、却って貯蓄の切り崩しを余儀なくされる
ケースも出てくるのです。

 これを裏付けるデータの一つに
明治生命のアンケート調査があります。

 これによると(調査の範囲内ですが)
50代の家庭で貯金額が「0」という回答が
約20%あったそうです!

 これは、
社会人なりたての年代を含めた20代と
ほぼ同じ比率だそうです。
30代40代で蓄えてきた老後資金が
「溶けている」証拠と言えます。

 最近のニュースでは
金融庁の「老後資金2,000万円」
自助努力で確保というコメントに注目が集まっていますが、
上記の実態ではまさに「絵空事」でしかないでしょう。

 

 団塊世代あたりまでは
マイホームを購入しても
ほぼ退職時にローンを完済出来ていました。
中には退職金には手を付けないまま完済したという
猛者もいたのです。

 これが今では
かなりの比率でローン残債の多くを
退職金で一括とするケースが多いと聞きます。

 ですがこれさえも、
上記したような収入減と出費増加によって
完済が出来ないケースが増えているのです。

 ローンを完済すれば
目の前の借金は消えるものの
明日からの生活に支障が出てしまう!?

 今まで通りの生活をしていくと、
いつまでもローンが残ってしまう・・・?

 おまけに万が一の備えとなるはずの
貯蓄も切り崩す日々を迎える事になれば・・・?!

 

 この様な悲惨なシニアライフを迎えたくなければ、
50歳からのプラン作成では
相当な困難を生じる事は避けられないでしょう。

 冒頭に書いたように
50歳までのプラン作成
その後の展開を大きく左右する。
そういった時代になったと私は考えます。

 何もしないまま(=諦念したまま)定年を迎える事は
遠からず定年破産の危機を迎える事になります。

 定年破産=諦念破産

 この様な未来を避ける為にも
ここでもまた「先憂後楽」の考えに立った
行動パターンの大切さが証明出来たと思っています。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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