【今日のポイント】

 顔は分かるし、ドラマでの役名も覚えているのに
肝心の役者名が出てこない・・・

歌詞も覚えていてフルコーラス歌えるのに
タイトルだけが出てこない!!

 相談者との面談の中で、
旧友たちとの語らいの中で、
ワンフレーズが思い出せなくて
それまでスムースに進んできた会話が
中断してしまい、時間だけを浪費する。

 特に同世代の相談や会話の中で
こんな場面がけっこう出てくるのです。

 60代にもなれば「度忘れも出てくるさ」
それ、本当に単なる度忘れでしょうか?

 認知症と度忘れの中間には、
MCIという症状があるのです。

 

【その実態と症状】

 少し前のデータになりますが、
2012年の厚労省の調査に拠りますと、
MCIと診断された高齢者は推定で全国に400万人
認知症発症の高齢者が同じく推定で462万人なので
MCI=認知症予備軍はぼ同数が存在しているのです。

 ではこのMCI(軽度認知症)とは
どのようなものなのでしょうか?

 「軽度」とつくようにMCIは
正常と認知症の中間に位置づけられ、
認知機能に支障が生じてはいるものの
日常生活には支障をきたさない程度、
といった状態を指すものとされています。

 具体的には、どういう違いがあるでしょう?

 例えば、認知症の場合は、
朝食を食べたという事実を覚えていないのに対し、
MCIの場合は、食べたことは覚えているものの、
何を食べたかが分からない、思い出せない。

 MCIの場合は、
昨日会った人物の名前が思い出せない、
会った事実は覚えているのに。
または会った人物が会社時代の友人か、
学生時代の友人かが分からなくなっている。

 これに対して認知症の場合は
会った事実すら覚えていない。
会ったことは覚えているが、
それが誰なのかが全く思い出せない。
誰と会ったと他人から教えられても
反応しない等々・・・です。

 

【MCIと度忘れ】

 MCIと度忘れの境界線は非常に微妙です。

 事実、我々の世代やその前後のメンバーと
集まった際には、必ずと言っていいほど、
以下のような会話が発生し始めています。

~あのドラマ観ている?
~観てる観てる、あの主役はまだ若いね
昔やってたドラマの方が重厚な出来で小説に合ってたよ。

~昔やってたのは映画だったはずだけど?
~いや、映画版もあったんだって!
~じゃ、映画は誰が主役やってた?
~〇〇だったよ。
~それは、ドラマの方だって…

自分たちが経験している話になっても

~大学2年の時の合宿でお前海に落ちたっけ(笑)
~いや、それは3年の時だし、合宿じゃないし。
~いやいや、2年の時の○○合宿の時だって!
~俺はその時の合宿は欠席してる。
~欠席したのは春合宿だろう??

 お互いに自分の記憶が正しいと
一歩も譲らず収拾がつかなくなりました。

 最近はネット検索で大方の疑問は解決はするのですが、
それでもなお完全に納得したわけではない(と思わせる)
友人もちらほら存在しています。

 実は貴方にも同じような経験があるのでは?

 大まかに分ければ、
度忘れの場合は正解を言われると「なるほど!」
「そうだったそうだった」と一気に納得する。
正解を言われてもなお、「そんなはずは」や
「そうだったっけ? そうかなあ?」
「それならそれでもうどうでもいいや」
等など不承不承自分に言い聞かせるようだと
やや警戒信号が点灯していると言えそうです。

 

【MCIの原因】

 詳細は省きますが、MCI発症後は
高確率で認知症に進むというデータもありました。

 せっかく第二の人生の設計図を完成させ
いざこれからと言う矢先に発症したら・・・?

 ただ、MCIイコール必ず認知症
ではないそうです。

 仕事や人間関係などの影響で
抑うつ状態にあったり、睡眠障害を発症している場合に
MCIの症状が出る事もありますし、
糖尿病や高血圧の場合にも
同様の認知機能障害を発症することがあるそうです。

 このような背景の場合には、
原因となっている疾病を改善又は完治させることで
MCIの症状も改善されるようです。

 ですが、正真正銘のMCIの場合は完治は難しく、
現状では進行のペースダウンを図ることが目標
という状況のようです。

 要は、進行速度を短距離走のスピードから
マラソン並みのスピード~競歩~通常歩行へと
スローダウンさせることで生活への影響を
最小限にするようです。

 

 度忘れの様な症状が出ていなくても
上記の症例に該当する場合には早期の診断を受けることで
本来の病気の悪化を防ぐとともに、MCI発症のリスクを
抑えることが可能になるようです。

 

 他にも、言い古されたことですが、
多趣味な人、交際範囲が広い人ほど
認知症にはなりにくいという傾向があります。

 自他ともに認める「会社人間」
趣味は「仕事」と自負している方ほど
ひとたび会社から離れた後に「抜け殻」と化し
社会との接点を失くすことで認知症発症に
突き進むという例は、なんともやるせないものです。

 

【MCIとの付き合い】

 発症の原因の一つが
自身の心の持ちようや日頃の注意で軽減出来るのであれば、
それに越したことはありません。

 まずは、年齢に応じた適度な運動は欠かせないもので
散歩からサイクリング、趣味の域でのゴルフやテニスなど
は生涯続けることが出来る運動を早く取り入れたいものです。

 他にも指先への刺激や頭を使うゲームなども
活性化を促進する事から、楽器演奏や将棋や麻雀といったゲームで
指先を刺激する事やパズルやクイズなどに取り組むことも
脳を適度に刺激する事から、予防効果や発症後であっても
進行を遅らせる効果が期待出来るとのことでした。

 また、診察でそのような指摘を受けた場合に
「もうだめだ、お先真っ暗だ」「これからどうしたら」
といったような悲観的な考えに囚われると、より一層
進行が早まり、より深刻な状態に陥ることがあるそうです。

 このような場合にも「何か打つ手はないか?」
「病気は事実として今後の生活をどうするか?」
といったように前向きに考えを進める方が
結果的に正常な状態を長く保つことに繋がるようです。

 

 これは、第二の仕事探しにも通じるものを私は感じます。

 本意であれ不本意であれ、定年退職(または早期退職)で
会社組織から離れた後に、悲観的な考えに固執してしまう場合と
現状を基にして今後の生活設計に前向きに取り組もうとする場合とでは
間違いなく心身に与える影響は大きく変わってきます。

 

 自身の健康も、第二の仕事も
大切なのは事前準備であり、日々の情報のメンテナンスです。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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