【今日のポイント】

 前回に続き、60歳前後になれば、
解決すべき問題に不動産(特に実家)の相続があります。

 自分で購入、建築した土地やマイホームは別にして
独立してからさっぱり足を運んでいない郷里の実家や
配偶者側の実家等を相続する時期はだいたいこの年代からです。

 こういう事態に遭遇した場合、
又はその可能性が高くなったと思った時には
いろいろと当該不動産の情報を調べる必要が出てきます。

 今日はこの問題について紹介したいと思います。

 

【誰が確認する?】

 まずこの仕事は誰が主体になるのか?
この点から始めなくてはいけません。

 現在不動産を所有する親世代が調べるのか、
将来相続人となる子供世代が調べるのか?
出来れば双方でそれぞれが手を付けやすい項目から
協力し合って片付けていくことが大切です。

 こうすることでお互いの情報共有化にも繋がるので、
一度検討してもらいたいものです。

 

【何を確認する?~一戸建ての場合】

 最初に一戸建ての実家の場合を考えてみましょう。

1)登記事項証明書、または土地の権利書の在り処を確認します。
 最重要な書類ですが、意外に紛失している場合があります。
 長年保管場所を勘違いしたままでいざという時に
 大騒ぎになったというケースは少なくありません。

 まずは、原本の所在を把握しておく事です!

2)登記事項証明書から以下の項目を確認します。
 
・登記上の土地や建物の名義人
  ~名義人は確実に現在の所有者になっているか?
   既に故人になっている祖父母などのままではないかを確認します。

 ・抵当権、根抵当権の設定の有無

 ・借地権の設定の有無

  上記2点は祖父母、それ以前の代の設定だった為、
 現名義人も忘れてしまったり、最初から気付いていなかった場合も
 ありますので、内容を精査します。

  設定があった場合はその種類、期間、地代や地主の確認が必要です。
 通常はこれらの内容は賃貸契約書等での確認になりますが、
 中には登記事項証明書に記載されている場合もあるので注意しましょう。

3)現地で確認
 ・土地の境界線の確定
  ~基本は管轄の市区町村で境界画定図があるはずですが、
   やはり実見で杭やプレートなどの境界線の証拠を確認すべきです。

   より正確な調査が必要な場合には、
  土地家屋調査士等の専門家に依頼する事も視野に入れましょう。

 ・隣接する住宅や土地に庭の樹木などがはみ出していないか?
  又は雑草、ゴミなどの存在が近隣の問題となっていないかも
  現場に出向かないと正しい状況が把握出来ません。

4)資料で確認
 
・各種の測量図の有無
  ~確定測量図、現況測量図、求積図等公的な資料の有無の確認。
   より正確な不動産情報になります。

 ・固定資産税
  ~過去の納税通知書等から金額を確認します。
   不明な場合は当該の自治体に
  「土地家屋総合名寄帳登録事項証明書」
  交付してもらう、又は閲覧で確認することが出来ます。

 

【何を確認する?~マンションの場合】

 さて、最近では郷里と言えども戸建てではなく
地方の県庁所在地等の場合、マンションを購入している
親世代も少なくないようです。

 マンションの場合には、
一戸建てにはない注意項目があります。
最低でも以下の項目は押さえておきたいものです。

1)管理組合や管理会社の確認
  ~管理人は常駐か、巡回のみか?
  ~管理は自主管理か、委託管理か?
  ~緊急時の連絡先等は確認出来ているか?

2)管理費等の把握 
  ~管理費はいくらなのか?
   他にも修繕積立金や駐車場使用料も把握しておきましょう。

3)上記費用の滞納の有無の確認
  ~名義人である親に滞納がなかったの確認は無論ですが
   マンション全体として滞納による問題がないかを
   把握しておくことも必要になります。

4)耐震基準を満たしているか?
  ~満たしていた場合、補強工事の実施時期の確認や
   その当時の耐震診断の結果の把握も必要です。

   さらに満たしていない場合の今後の対応について
   (補強工事の予定、耐震診断の予定等など)

5)その他各種規定の把握
  ~ペット禁止、民泊禁止規定の有無等
   個別リフォームの禁止事項など
   事前に調べられる情報は積極的に収集しましょう。

 

【いつから調べる?】

 冒頭にも書いたように、
今すぐにでも調べることが出来る作業については
時間に余裕がある人が進んで動くことです。

 固定資産税などの書類関係は現在の所有者である
親に依頼して、登記関連の調査については
地元でなくても資料入手が可能なもの
(登記事項証明書等)は子供世代が担うなど、

出来る時に、出来る人が調べておく

 というスタンスで臨むことで
いざ相続を考えるという時の立ち上がりが
スムースに進むのです。

 特に、名義人である親が認知症等で
必要書類等の確認が困難になってくると
より煩雑で複雑な手続きを強いられるのは
相続人である子供世代です。

 ここでも、可能であれば「50代」に
この作業を始める事を強くお奨めします。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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