【今日のポイント】
 
 前回のブログは相続発生前までの準備を紹介しましたが、
今回は「相続発生後」にどういう手続きが必要になるか?
当人が出来ない「相続準備」の紹介です。

【相続発生7日以内】

  市区町村役場の戸籍係に
「死亡届」を提出します。
 この時医師の死亡診断書
 も必要になります。

  また可能であれば、
 金融機関やカード会社等への連絡も
 始めておきましょう。

  現行制度では
 口座名義人の死亡の連絡を受けた時点で
 口座は凍結されます。

  これが今回の法改正によって
 来年の7月1日以降は葬儀や一定期間の生活費等
 最低限必要と認められる金額(概ね100万円前後)
 は引き出しが可能になりました。

  参考)相続預貯金の仮払い制度

  それよりも、凍結が遅れた場合の懸案事項は
 自動引落しの各種契約が存在する場合です。

 口座凍結が遅れれば、相続人の知らないところで
 そのまま引き落しは継続していきます。
 その分財産は目減りしていきますから
 早めの手続きはしておいて損はないでしょう。

 

【死亡から2週間以内】

  まず10日以内に厚生年金
 14日以内に国民年金の停止を
 年金事務所に届け出します。

  同時にこの期間内に
 世帯主変更届も提出します。

  以下の準備自体は
 2週間以内という制約はありませんが
 出来るだけこの期間から相続手続きに向けての
 準備を開始します。

  いろいろやることは多いかと思いますが、
 早く着手すれば、後々の手続きが
 スムースに進められます。

  まずは遺言書の有無の確認です。

  自筆証書遺言がある場合、あった場合には
 開封せずに家裁へ届け出て検認を受けます。

  公正証書遺言の場合は公証役場へ、
 遺言書の有無が確認出来ない場合も
 念のため公証役場へ遺言書の有無を
 確認しておきましょう。

  前回のブログで書きましたが
 この間に故人と相続人全員の戸籍謄本を取得していきます。
 故人の場合は出生から死亡までの全ての戸籍謄本を用意します。
 相続人は現在の戸籍謄本だけで構いません。

  出来る限り
 この期間内に相続人の確定をしておきます。

 

【3カ月以内】

  ここまでに遺言書の確認、
 相続人の確定が済んだら、相続財産の確定です。

  詳細は省きますが、不動産、金融資産、
 有価証券や貴金属に加えて、
 ローン残高等の負の資産の有無についても
 漏れなく把握することが重要です。

  遺言書がなかった場合はここまでに
 遺産分割協議の開催準備に入ります。

 

  そして、最重要な決定事項があります。

  相続発生から原則3カ月以内に
 相続の意思を決めなくてはいけません。

 全ての相続財産を把握したうえで相続する「単純承認」
 負債額と相殺できる範囲で相続する「限定承認」
 負債額が財産額を大きく上回るため「相続放棄」

 この3つから選びます。

 

【4カ月以内】

  故人が自営業の場合、
 死亡した年の1月1日から死亡日までの所得を
 相続人が確定申告します。
 故人の住所地を管轄する税務署へ
 相続人の連名で申告します。

 

【10カ月以内】

  相続税の申告と納付の期限です。 
 故人の住所地を管轄する税務署へ申告します。

  ここで注意するのは小規模宅地の特例や
 配偶者控除の結果、課税対象外の資産であっても
 その旨を記載した申告は必要という点です。

 勝手な判断で「結果的には非課税」だからと
 申告手続きをしないままにしておくと
 場合によっては「無申告課税」される場合があります。

  また相続税は原則「現金一括」です。
 実は分納も可能ですが、その際には
 「延納申請書」を提出し分割払いとなります。
 但し、その間「利子税」が加算されます。

  その時になって慌てないように、
 事前に相続税の推算をすることで
 相続税対応の一定額の資金を別名義の口座に
 準備しておくことも必要でしょう。

 

【総括】

  今回のブログでは、
 本人が準備出来ない手続きを紹介してきましたが、
 円滑な手続きの手助けは出来ます。

  やはり「遺言書」を作成しておくことに尽きます。

  本人による調査・確認によって
 相続人の確定と相続財産の目録は
 生前に作成可能です。

  少しでも遺族の負担を軽減させたければ
 最後の準備として遺言書作成を考えるべきでしょう。

 

  ここまで相続人が進める
 相続手続きの必要最低限な個所は
 説明してきましたが、あくまでも机上論です。

  戸籍謄本の取得手続きや書類の記載方法、
 その際に持参すべきものなど、一度実際に
 当該窓口に出向いて確認することで、
 実際にかかる手間や所要時間が体験できます。

  頭の中だけでなく、
 肌身に染みさせて覚えることは
 間違いなく記憶として残りますので
 可能な限り、自分の目と耳で(疑似)体験することを
 お勧めします。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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