【今日のポイント】

 あえて「家」という表現にしたのには理由があります。
最近終活の一環として話題になっている「イエの片付け」問題は
我が家、親の住まいだけの問題ではなくなってきていること
最近の家族構成から考える「家の片付け」について考えてみました。

 特に50代以上の方にとっては
対岸の火事ではない喫緊の問題かもしれません!?

 

【実家は夫婦それぞれにあるものです】

 一般的に実家というと、
夫側の実家と捉えるのが普通の様です。

 配偶者との死別や片割れの入院・入所で
高齢の親が一人暮らしになった。
一人暮らしの親の死亡で実家が空き家になった。
今迄居住していた兄弟姉妹が転居して空き家になった。

 いろいろな理由はありますが、
上記したような事態は妻の実家でも
当たり前に起こり得ることなのです。

 さらに、我々世代から顕著になってきた
一人っ子家庭の増加はこの問題をより複雑にしています。

 一人っ子同士が結婚すれば、親の実家2軒が
将来的に管理責任を問われる相続財産となってくるのです。

 相続に値するような物件であればまだしも、
始末に困るような不動産であれば、それが
双方の実家がそうだとしたら?

 一軒の空き家の始末で四苦八苦する中、
2倍の苦労発生が必至という家庭は
今後増えることはあっても減るとは思えません。

 

【実家以外のイエの始末も!?】

 実際の例で私が知る限り最も複雑だった事例では
祖父母の実家が空き家で現存している。
親の暮らしていた実家が最近空き家になった。
配偶者の実家も近々空き家になる。

 実に3軒もの、
住む当ても売却のめども立たない不動産の
管理責任を負うことになったという事例でした。

 さらに考えたくもないですが、
可能性としては、跡継ぎのいない両親の兄弟姉妹、
叔父や叔母の住まいが空き家で存在する。
子のいない自分たちの兄弟姉妹の住まいが空き家になる。

これらの場合も、自分たちの責任となる可能性が出てくるのです?!

 

夫の両親宅、祖父母宅、一人暮らしの叔父叔母宅、又は自分の兄弟姉妹
妻の両親宅、祖父母宅、一人暮らしの叔父叔母宅、又は自分の兄弟姉妹

 考えられる(最悪の)可能性で言えば
上記のように6軒の空き家の始末を
たった一組の夫婦の責任で遂行する場合が考えられます。

 

【容易ではないイエの始末】

 要は家の始末=解体すればいい
更地にすれば土地だけなら買い手がつくかもしれない?

 空き家問題で問われるのが
倒壊の危険や保安上、衛生上の懸念、
風水害の際に周囲に二次被害を
もたらすリスクなどでした。

 家屋を解体し、更地にしておけば
かなりのリスク要因は軽減出来る、
それは間違いないことと思われますが、
解体作業について甘く見ている傾向が
見受けられました。

 一例を言いますと、
家の外壁、屋根等は 産業廃棄物の部類です。
ですが家の内部のものの多くは一般ごみの分類になります。

 さらに地域毎に一般ごみの分別基準は様々で
かなり細分化されていてる自治体もあるので
個人で分類して廃棄処理をするのはけっこう大変です。

 

 さらに家財に関しても細かな規定が設けられています。

 家電品はリサイクル法に注意しなくてはいけません。
エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機と乾燥機 
この4つは家電リサイクル法に基づいた処理となります。

 パソコンはPCリサイクル法での処理が決められています。

 また、区分がけっこうややこしいのです。
テレビチューナー内蔵のパソコン用ディスプレイは、
家電リサイクルの対象外とされています。

 電池式の液晶テレビ、また車載用のテレビも
家電リサイクルの対象外とされています。

 ひとくちに「テレビ」と言っても
形態によって分類が異なっている点を
知っている方はどれだけいるでしょうか?

 

【争族化する責任分担?】

 既述してきた問題を何とかクリアして
責任を果たした場合でも、懸念される問題は残ります。

 個人的には疑問なのですが、
実家の始末(それに要した費用)は、
相続財産からの控除にならないという点です。

葬儀代は控除されるのですから
「家の葬儀代」と言える解体費用についても
何らかのバックアップを検討して欲しいものです。

 特に今の50代、60代の多くは
ここで紹介した空き家の始末の責任者予備軍です。

 さらに一人っ子、未婚・非婚者であれば
その管理責任は一身に負うことになります。

 財産として保有するのであれば
土地家屋の維持管理費用、固定資産税が発生し、
更地にすれば6倍の固定資産税課税となります。

 家屋を解体処理す場合でも上気した様な
手間と労力と費用が発生するのです。

 

 ウチは兄弟が3人いるから・・・
(幸か不幸か?)私は次男だから、末っ子だから・・・

 一人っ子でなくとも、
問題(トラブル)からは逃れられません。

 この問題処理の行動は
誰が責任者で陣頭指揮を執るのか? 

 それは何故なのか?
~家が近いから?
~長男だから? 
~生前最も長く親と暮らしていたから?
~一番裕福な暮らしをしているから?

 さらに、発生した費用をどう負担するかでも
兄弟喧嘩の火種となっています。

~自分は殆どの実務をやったのだから 費用負担は他の兄弟が過半を負担すべき?
~最後まで実家暮らしで恩恵を受けたんだから 過半を持つべき?

 実際の例では
兄弟恨みっこなし、全員で公平平等に割り勘
というケースは皆無でした。

 

 いかがでしたか?
イエ本体の片付けもさることながら
イエの中にある家財の始末だけでも一苦労です。
今回は家電品に限って紹介しましたが、
家財にはこれ以外にも多種多様な品が存在します。

 

 いつかは取り組むべき課題。
なので、まだ(早い)ではなく
今から取り組むべき問題ではないでしょうか?

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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