【今日のポイント】

 団塊ジュニア世代、
即ち1971~1974年に生まれた世代は
2018年時点では40代半ばに達しています。
まさに社会の中核を担う世代です。

 ですがこの世代の方と話をすると、
言われて初めて気が付いたと言われたり、
中核と言われる割に、その恩恵は何もない…
そんな反応が目立ちました。

 

 今日は実際の会話のやりとりから感じた
団塊ジュニア世代の現実と将来について
紹介したいと思います。

 

【団塊ジュニア世代】

 この世代は約20年後の2040年には
概ね60代後半にさしかかりますね。
立派な高齢者になります。

 この頃全国で65歳以上になる高齢者数は
3,900万人を突破する見通しです。

 シニアになっても、ある意味
日本社会の中核に位置している
と言えるでしょう。

 さて、この世代のこれまでの歩みを
振り返ってみていきますと、
かなり「厳しい向かい風」に晒されてきた
世代と言えてしまいます。

何と言っても、社会に出る最初の段階である
就職活動の時期が「就職氷河期」と言われた
向かい風というより逆風に近い就職難の時代でした。

 長期化する不景気の影響で、
より厳しくなった就職戦線の中、
何とか正社員として就職が叶った場合でも
実は本意ではない就職先に甘んじるケースや
その就職=正社員すら叶わないで、
アルバイトやフリーターとして社会に出るケースも
少なくありませんでした。

 さらに、志望していた企業に
就職できた場合でも難問が控えていました。
彼ら世代のすぐ上には「バブル入社組」
大量に配属されていたのです。

 ただでさえ業績不振のあおりを受けて
組織の縮小や統廃合が続く中、
当然そのあおりを受けて昇格や昇進も遅くなり、
肩書となる管理職ポストも減少します。

狭くなった(出世の)門を
同期のみならず大量の先輩社員と争うこととなりました。

 営業の場合を例にとれば、
何よりも経費の見直し&節減が最優先事項になり、
如何に限られた条件の中で設定された計画を達成するか?

前例のない新規提案や拡大路線には非常に厳しい制約が
加えられ、上からの指示通りに仕事をすれば
少なくともマイナス評価にはならないという風潮が
当たり前になった例もありました。

 

 極端な言い方をすれば、
労多くして功になり難い会社人生を送ってきたのが
団塊ジュニア世代のひとつの側面と言えると思います。

 

【世代間格差】

 団塊ジュニア世代と比較してみると、
我々は「いい経験をさせてもらえた」時代でした。

 最大の恩恵を受けたわけではありませんが、
我々世代でもバブル景気の恩恵の一部に与ることが出来、
ここぞという勝負の時には
交際費をそれなりに「先行投資」した接待で
望外の商談成立と言った「大戦果」を挙げることに
やりがいを感じ、次のノルマへの意欲を掻き立てたものでした。

 一歩間違えれば「独断専行」であり、
「経費の濫用」にもなり兼ねないリスキーな一面はあったものの
所謂「成功譚」を自分の手で生み出すことが出来、
それを後輩に一つのノウハウとして引き継ぐことにも
なっていたのです。

 会社自身も新規開拓や新規分野への進出にも前向きで
例え大成功でなくとも、いや場合によっては失敗の場合でも
「向う傷は積極性の証拠」と、評価されたこともありました。
(このエピソードを40代の相談者に語ったところ
全く理解出来ないという反応でした。)

 右肩上がりの業績に比例して営業拠点の拡大、
新分野に対応する新しい組織の編成などで
ポストにも不自由することがなく、
課長クラスまでなら同期がほぼ全員就任出来た
ほどでした。
(先の相談者の会社では課長職に就けたのは
40人の同期中7人だったとのことでした)

 当然、後輩や部下に対して自慢出来るエピソードは
皆無で、指導と言っても自分が教えられた「経費節減」
「前例重視」をそのまま伝えるだけだったそうです。

 横道にそれますが、苦労を共にした部下に
「奢ってやる」どころか、打ち上げの実施すら
躊躇するといった部門の話も耳にしたものです。

 

【団塊ジュニアが目指す第二の人生とは?】

 世代全員とは言いませんが、
私の周囲では過半の方から上記の様な「苦労譚」を耳にしました。

 その反動でしょうか?
せめて退職後の第二の人生は自分の想い通りに生きたい。
自分という存在を世間に知ってもらいたいという考えが
多いようです。

 存在を知って欲しい、
とはいえそれが上場企業勤務経験や
管理職という前歴や肩書ではなく、

「どうすれば社会にとって役に立つ人物として働くことが出来るか?」

 というスタンスが目立っていました。

  「社会にとって役に立つ」という言葉は
「社会貢献」と言い換えることも出来ます。

 所謂「承認欲求」のひとつでしょうが、
個人的にはこれは健全な承認欲求と思っています。

 ですが、現実問題として
この想いを受け止めるだけの社会環境には
未だ至っていないのも事実と思います。

 ハローワークを始め、シルバー人材センターなどで
多く見かける求人内容は「単純なライン作業」が主で
他は夜間警備や、工事現場の交通誘導員といった
肉体労働系の求人となっているのです。

 十分なスタッフ業務遂行能力があるにも関わらず、
単純に不足気味になっている
「本来は若手・新人の行う業務の代打、穴埋め」
役としか考えられていないのです。

 現に今の時点でこの問題は発生していますから
先に書いたように団塊ジュニアが定年退職を迎える頃に
このアンバランスな需給関係はどう変化しているかが
非常に気になります。

 少子化の流れが止まらない現況からすれば
60代半ばでも第一線で働くのが当たり前の社会。
それが約20年後に迫っているのです。

 もしかすると、
その時代では定年制が事実上無くなっているとか、
75歳定年制といった、まさに「生涯現役で働ける」
又は「働かなければいけない社会」かもしれません。

 さらに20年後には想定しておくべき新たな課題があります。
AIの普及拡大による大規模な職業構成の再編です。

 今やAIの普及拡大は留まるところを知らず、
今後何年後にはどういった職業がAIにとって代わられて
消えてしまうかが取り沙汰される時代です。

 我々世代が40代からから過ごしてきた
20年間の時代の変遷以上の変動、
または過去に経験していないような変動が
これからの20年間に生じることは
ほぼ間違いないことと思われます。

前例が当てはまらない20年、
経験したことのない社会環境。

 そのような環境下で団塊ジュニアは
平均寿命からみれば60歳からさらに20年以上ある
第二の人生を過ごすことになるのです。

 

 その時、高齢者となった団塊ジュニア世代は
どういう仕事の選択をするでしょうか?

生涯最初に就職した会社勤めを続ける?

60歳以降、あるいは65歳以降に転職、起業を目指す?

65歳以降に適当な時期に悠々と年金生活に入る?

 
 大雑把な仮定になりますが、
ビジネス成功の可能性は人口構成の大なる階層に
支持を得られるかにかかってきます。

 となれば、自分たちと同じ世代、
高齢者予備軍と呼ばれる層がターゲットとなります。

 自分が社会人として積んできた経験は
他の同年代の人の為に活かせる仕事にならないか?

 
 高齢者が求めているサービス、
高齢者に必要とされるサービスは
自分が経験してきた仕事で応用が出来ないか?

 

 皮肉なことに、
新入社員時代から管理職就任まで
常に前例や慣習に活動を制約されて来た
この世代の多くの方は、
社会人の最終段階に迫った時期になって漸く
前例や慣習に囚われない、自己判断、自己責任による
仕事の選択と遂行が出来るようになるのです。

 働き盛りの40代の皆さん、
定年までの限られた時間を有効活用して
悔いのない第二の人生を迎える為の備えを
固めましょう!

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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