【今日のポイント】

 今回は私とほぼ同世代の
サラリーマンの方に関する話題を
紹介したいと思います。

 ズバリ!
60歳で迎える再就職について
実例を交えて紹介したいと思います。

 

 

【60歳定年世代】

 個人的な話題になりますが、
私の同僚世代である昭和32,33年生まれのメンバーは
ほんのごく一部を除きこの3月までに
従来勤めてきた会社から離れることになりました

 めでたく(?)定年退職を迎えたもの。
再雇用契約を結び、会社にとどまったもの。
子会社や関連会社への天下りを選んだもの。

 65歳定年制と言われていますが、
やはり人生の区切りという観点では
60歳で定年退職という考えはまだまだ健在です。

 

 今迄の会社人生に区切りをつけて約3カ月、
なぜかこの6月に入りちらほらと
この世代の男性からの定年退職後の再就職相談
が目立ってきました。

 

【あるデータより】

 昨年6月時点の高年齢者の雇用状況調査(厚労省調べ)
によりますと、過去一年間に60歳で定年を迎えた人の中で
継続して勤務先に雇用された(子会社や関連会社含め)
方の比率は、84%だったとあります。

 これは即ち、転職や起業・独立等を選択し、
勤務先ときれいさっぱりと関係を絶った方は
僅か16%ということを意味しています。

 そして、
今迄とは全く異なる世界(業界、業種)に
再就職を目指した方もこの中に含まれている
ということになります。

 

【再就職に臨む際の注意点】

 あくまでも私が面談した範囲での話ですが、
60歳で定年退職を迎えて、新たな場で再就職を
望むうえで、最低限事前に確立しておいて欲しい
項目を満たしてきた方は、皆無でした…

 確立しておいて欲しい項目とは
以下の通りです。

1)働く際の優先順位を決める事

  再就職の最大の決め手、優先事項は何でしょう?

   この問いかけに多くは「収入面」と言います。
  さらにその理由としては「今の生活レベルの維持」
  の為だとなります。

   問題は、固執する生活レベルは60才以降の生活にも
  欠かせないものかどうかを十分検証していない点です。

   さらに、多くの場合待遇面で条件に適っても
  実際はそれだけで再就職先に決めるケースはごく僅かです。

   次に決め手として挙がるのは「やりがい」です。
  おかしなことに、やりがい重視の場合の問題は
  収入面のガイドラインにあまり固執しない点です。

   確かに、今まで「意に沿わぬ?」仕事に従事してきた分、
  今度の仕事では自分の生きがい、やりがい重視でと
  考えることは間違いではないのですが、
  家族を持っている場合はそれだけでは不十分です。

   この場合に多いのは、これから家族を説得しますという
  根拠不明な事後承諾に自信を持っているケースです。
  さらにこれまで一言もその点について相談していない!
  相当説得に自信をお持ちのようですが、
  これまた多くの場合は、猛反発を受けて挫折しています。

   これと似たようなものに、
  「社会貢献・社会参加」といった社会との接点を維持し
  現役感を維持することだけでいい、という余裕派があります。

   この場合の多くは、所謂「悠々自適」な生活を確保出来ている
  羨ましい経済環境にある方でした。 ごく少数のケースです。

 

2) 志望業界、業種に柔軟性を

  相談者の中には、「絶対この業界で:この業種で」
 と言ったように一定の分野に執着、固執する方がいます。

  この理由としては今まで長年その業務に従事していた為
 それなりの自負と自信があるので、次の仕事もその範疇で。
 というアクティブな理由の場合と、
 この歳までこの仕事しかしていないので、今更新しい分野に
 飛び込む勇気がないという理由の場合が混在しています。
 
  また、ごく少数ですが
 これまでの会社と同じ土俵の会社に再就職することで
 (自分を正当に評価しなかった)今の会社を見返したい
 という執念?が根拠という方もいました。

  私への相談の場合、
 この時点で志望先の動機については干渉しませんが、
 なぜその業種に、業務に固執するか?
 私にもわかるように、理由を箇条書きにしてもらいます。

  こうすることで、固執する動機を見極めて後押しすべきか
 新しい可能性への軌道修正を提案するかを選別します。

  少なくとも、現状逃避、逃げの選択での志望動機は
 特に中途採用や再就職担当の面接官には簡単にお見通しです。

  なぜ、この会社に、この業界で働きたいか?

  志望動機というものは、家で例えれば基礎工事の部分です。
 脆弱な動機の上にいくら美辞麗句を重ねても無意味なのです。

 

【過去の実績、経歴に依存しない自分の基礎を作る】

 いわゆる「肩書・ポスト」というものは、
会社以外の世界では何の役も経たないという事です。

 最も重要なものは、経験に裏打ちされたスキル、
同じくノウハウ、業界知識、専門知識といった
個人の資質に帰するものを総ざらいすることです。

 面白いというと誤解を招くかもしれませんが、
以前は部長職で、このプロジェクトを成功に導いたのは私
等という話は聞かれもしないのに堂々と口にするのに比べ、
多くの場合、個人の資質という話になると、急に控えめ、臆病になります。

 この点は当日その場で当意即妙、という訳にはいきません。
常に意識していなければ、自然に口にできるものではないのです。

 控えめ過ぎて自分を直視出来ないというのでしたら
気の置けない友人、または取引先等の第三者に依頼して
評価してもらうのも一つの手だと思います。

 

 60歳からの、というテーマからは外れますが、
この点は定年前世代、最低でも
50代半ばに達したら
一度はこの自分の資質探しは真剣に取り組むべきと思います。

 その続きとして、評価に値するような自身の基礎部分を意識し、
そこを起点とした自分の情報発信を行えばいいのです。

 

【貴方が会社に出来る事とは?】

 起業・独立の場合に私が必ず確認することとして

出来ることは何か?
得意なことは何か?
好きなことは何か?
やりたいことは何か?

の4つの面のどれを基本として
起業・独立を決めたのかを質しています。

 再就職、転職、基本は共通するのですが、
60歳、定年退職後に改めて会社勤めを選ぶのであれば、
前項で述べた自分自身に備わった何か、を
いかに面接時に告知し、認知してもらうかがポイントです。

1)何を提供出来るのか?

  貴方が目星をつけたその会社に対し、
 貴方は何を提供出来るのでしょうか?

 その会社、業界では有益な公的な資格、
 同様な位置づけの業界人脈、影響力からの
 会社実績への貢献でしょうか?

  繰り返しになりますが、
 無意味であり、やってはいけない事は
 役職、経歴、過去の実績の紹介スピーチです。

  但し、実績だけの紹介ではなく、実績に結びついた
 事前の計画力、折衝力、行動力等について
 十分な整合性と納得性があるのであれば、
 大いに語るべきでしょう。

2)何を提供したいのか?

  自分の都合で提供したい、
 自分の得意分野だから提供したい
 
 ではなくて、なぜそれをこの会社に
 貴方が提供したいのか?という考えに
 基づいて考える事です。
 
  
その為には、志望会社の現状や内情、
 その会社が属する業界事情等には一定レベルの
 情報収集は欠かせません。
 本音を言えば可能な
限りのリサーチをしてから
 面接に向かうべきでしょう。

3)何を提供するのか?

  具体的に、どうやって提供するのでしょう?

  例えば保有する公的資格等を活用することで
 会社にとって欠かせない業務に貢献が出来る。

  前職時代に培った人脈を提供することで
 今後進出を考えている新分野への参入が容易になる。

  同様にこれまでの業界への影響力を利用することで
 既存市場への新規参入にも貢献が出来る。

 
  何といっても60歳からの新規参入です。
 即戦力、即効果が期待出来る「何かを」
 提供出来ることが会社にとって最大のメリットになります。

 常に、目に見える「自分の売り」は何か?
 それを活かせる会社、業界はどこかを想定しておく。

 
  こういった姿勢を退職前から自然に身に着けていた方は
 私への相談内容も、方向性のチェックの依頼や
 再就職計画の完成度の第三者からの評価を求めるといった
 相談の焦点を明確にして訪れます。

 

  そうでない方は・・・
 過去について語ることを止めず、
 これからのことについては
 結論を持ち越しの繰り返しで

 現状を変える第一歩を踏み出せないのです。

 

  個人的には起業・独立は50代前半までが
 ひとつのタイミングと考えていますが、
 再就職の場合でも、60歳から考えるのと
 60歳までに考えをまとめておく、針路を
 決めておくとではその後の時間の使い方に
 相当な差が生じます。

  いずれ紹介したいと思っていますが、
 60歳以降での再就職は巷間言われているほど
 広き門ではありません。
 
 まして、60歳から考え始めるとなれば
 実際の行動に移れるのはさらに遅れます。

  「あの時こうしておけば」

  60歳でこの言葉は使いたくはないですね。

 

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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