【今日のポイント】

 政府の成長戦略の一環として、
65歳以上でも労働意欲のある人材の
労働意欲に影響を与える(?)年金の仕組みを改変し、
高齢者活用を目的としての70歳定年制
視野に入れているとありました。

 

【日経新聞朝刊の記事】

 6月16日付の日経新聞朝刊の第一面に掲載された記事ですから
皆さまも身にしたことと思いますが、この記事によると
~65歳以上を一律に高齢者と見るには現実的ではない~
という前提から始まっているようです。

 昨年2017年調査では
15~64歳の「生産年齢人口」は約7,604万人で
2013年と比べると335万人も減少したとあります。

 その一方で65歳の男性の平均余命は19,55年、
女性は24,38年とありました。

 仮に65歳で定年し、年金生活に移ったとして
最低でも20年間の受給生活をすることとなります。

 2015年4月に施行された「高齢者雇用安定法の改正」により
65歳までの希望者の継続雇用が定められた結果、
2017年までに60~64歳の就業率は8,5ポイントの上昇を記録し
一定の効果が認められたとされています。

その反面、65歳以上で「無職」で働いていない人は
2017年までに143万人の増加というデータもありました。

 

【セカンドライフの見直し必要に?】

 以上の政府見解は自営業の身には関係にない話ですが、
現在サラリーマン生活をしている方にとってはいろいろ
検討課題が山積する問題です。

 仮に現在50代の方が70歳まで今の会社で働けるとなれば
退職直後から年金生活にソフトランディングが可能になります。

であれば、今の時点で起業や独立、転職を図らなくても
「ローリスクで」老後を迎える機会が出てくるとも言えますね。

少子化の影響で若年層の労働力が絶対的に不足する。
なので、経験を積んだ即戦力たるシニア層にはまだまだ現役で!

一面から見ればその通りであって、労働意欲もその能力も
現役世代に引けを取らない人材にとっては確実に朗報でしょう。

 ですが、雇う側の企業にとってはそう簡単な問題ではないと思えます。
大多数の企業はフルタイム勤務、現役世代中心の雇用体系です。

 賃金体系、肩書、責任分担などをどう見直していくか?
高齢者重視の仕組みでは「時代の逆行」の恐れがありますし、
単なる嘱託、再雇用の扱いでは高齢者の琴線に触れることが難しいでしょう。

 

 また、現状のシステムでは65歳以上で働く場合、
給与所得と年金受給額の合計が月46万円を超えてしまうと
年金は自動的に減額措置となる点も
定年延長だけではもろ手を挙げて喜べない障壁となるでしょう。

 

 さらに言えば、65歳以上の無職=年金生活者143万人の
全てが定年延長に賛同するかはまた別の問題です。

 極論になりますが、
年金受給開始を70歳まで延ばせる現制度を
70歳からの受給開始に「改悪」すれば
いやでも受給開始までの5年間の生活費の為に
現役復帰、定年延長を是とすることになるでしょう。

 

 私がまだまだ若造だった時代は、60歳定年が大前提で、
その後の生活をどうするかを
50代前半、出来れば40代のうちにライフプランの検討を始める。

これが結果的にベストに近いタイミングだったと思っていました。

 ですが、70歳定年となれば、定年後の起業・開業は
相当な困難を伴います(と思います)

 偏った風潮になれば
「寄らば大樹の陰」となるのではないでしょうか?

 また、70歳定年となると、60歳でも、65歳でも
配置転換や異動、転勤も免除とはいかないのではないでしょうか?

現役であれば有無を言わせず会社命令が絶対でしたから、
シニア現役と言えどこの範疇となるのは当然でしょう。
下手に配慮すれば、肝心の現役世代からの反発は必至です。

 

 耳障りのいい方針表明ではありますが、
実際の運営となれば、相当な事前の準備と
会社側、労働者側の理解と協力が無ければ
砂上の楼閣になり兼ねません。

 

 現在40代から50代の現役世代である貴方は
この前提でどういったセカンドライフを思い描きますか?

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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