【今日のポイント】

 今回は起業・独立ではなく、
転職や再就職で遭遇した問題点について
紹介したいと思います。

 特に50代前半のシニアで、
第二の仕事を選び、新しい環境で
仕事に従事して半年前後の方から
ここ最近、ある相談が増えてきたのです!?

 

【50代での転職、再就職】

 50代で早期退職したり、転職したりと
自らの意思で第二の仕事を選んだ場合、
大半は前職の肩書を維持できるケースは少なく、
収入に関しても一定額の減収は避けられません。

 そのような中で、実力によって?
めぐり合わせ? タイミングによって?
決して多くはありませんが、
従来と同様に管理職での転職や再就職が叶った方も
いらっしゃいます。

 傍から見れば、会社の規模は変わったものの
肩書を持ち、管理職として再スタート出来たのだから
羨ましい限り… ではありませんでした。

 却って肩書を持った立場の方が
問題に遭遇した結果、厳しい状況に
陥ってしまったというケースが
少なくありませんでした。

 

【新参者の「べからず」とは?】

 再就職でも転職でも、
失敗しない為の「べからず」として指摘されることに

早く結果を出そうと焦るべからず。
良いにつけ悪いにつけ前の職場と比較するべからず。

と言われます。

新天地で手腕を期待されている。
何から手をつけようか?

 例えば、
どうも、職場の空気が重い、上下関係に
見えない壁があるようだ…
ここは陣頭指揮によって組織の風通しを良くしたい!

若手が育っていないのは、権限移譲が不十分、
ここは陣頭指揮による思い切った構造改革を!

個人的には優れているメンバーだが
どうもチームで仕事をすることに慣れていない?
チームワークの重要性、組織論を教えなくては!

ついでに、アフター5で意見交換をしてみよう…

 この意気込みが悪い方に受け取られると
空気の読めない上司
社風を理解してから口を開いて欲しい
自分の考えを一方的に押し付ける上司…

 完全に裏目に出てしまい職場で孤立することに。

 

 かといって、上記のような轍を踏みたくないが為に
まずは、郷に入らば郷に従え、お手並み拝見とばかり
部下のいう事に耳を傾け、そのやり方を踏襲する。
前の会社のやり方でもっとうまく結果に繋がるのでは?
と思っていても、ゴリ押しととられたくない為、
もう少し情勢を静観するといった対応を続けると…

 ある日上司から「見込み違い」と言われてしまった!

 もっと業務改善の為の行動をしてくれると思っていた。
なぜ外部の血を迎え入れたをよく考えて欲しい。
早急に改善の成果を見せて欲しい…

 彼の失策のひとつは、上司への「連絡の頻度」でした。

もう少し様子を見てから…
もう少し形になった頃を見計らって…

 あまりに頻繁な連絡も上司は辟易としますが、
あまりに音沙汰がないのもまた上司は
自分の判断に不安を持ち始めます。 

 若い頃は、「報告~連絡~相談」でしたが
管理職が意識すべきはまず「連絡」なのです。

 拙速な行動も慎重な行動も、立場の違う相手の
捉え方によっては自身の評価を下げることになるのです。

 

 焦るべからず、しかしながら怠るべからず。

 

 この舵取り如何でその後の仕事の成否が決まり、
この転職、再就職が会社にとっても自身にとっても
プラスになるかならないかの分かれ道になるのです。

 

【新参の管理職が心がける事とは?】

 新しい職場に今までになかった課題(問題点)を
見出しても、逸らない事、リーダーシップをはき違えない事。

 前段で述べたことをより具体的に紹介しましょう。

1)上司から思い切った業務改革を断行し業績改善という
  形に見える結果を求められた場合。 

 一気に軌道修正を図り、今まで経験してきた(成功してきた)
自分のやり方を浸透させようとして,過去の成功事例を
引合に出して、意識の変革を促そうとした。

 単なる机上の空論ではなく、自分がその経験者という
完璧な裏付けのある行動パターンの指導を始めたのですが…

 ~時代が違う、
 ~会社(業界)が違う、
 ~人(得意先)が違う、
 ~競合相手が違う、

 と、見事なまでに拒否反応に遭ってしまった。

2)マンネリ化した営業スタイルから抜け出せない中堅社員や
  入社3年以内の若手社員の早期戦力化を図る場合。

 年代の異なる世代に対し、
どこまで目上の立場からモノを言えばいいのか?

どのレベルまで年下と同等の立場に降りて
指導をすればいいのかが分からなくなった。

 

 最近の若手社員が持つ悩みや何が問題なのかが分からない。

 まず相談に来てくれない。
 でも仕事は芳しい成果は上げていない。

 こちらから尋ねてみると、
 言われてきたことはやっているつもり。
 原因が分かっていないまま放置。
 
 中には、先輩にあたる中堅社員に相談したが
合点のいくアドバイスをくれなかった、相談時間が無駄。

 早々と「諦観」の域に達したような回答しか出てこなかった。

 

 貴方がこのような立場で、
こういうケースに遭遇した場合、どう対処するでしょうか?

 頭ごなしに「黙って俺について来い!」
「言われた通りにやり続けろ!」

 等など、精神論を前面にした意識改革を選びますか?

 もう少し裏付けのあるやり方で

「俺の世界ではこう言ったやり方もある。」
「俺はこのやり方で業界トップに上り詰めた。」
「この業界はまだまだ遅れているから、このやり方は通じるはず。」

 等など、自身の経験談からの士気の鼓舞を図りますか?

 一見若手尊重にも見て取れる

「君の思う取りにやれ、責任は俺が取る。」ですか?

 
 個人的には、どれも正解になる場合があると考えます。
その前提は「患者に合った処方箋を選べば」ということです。

 

 時と場合によっては、四の五の言わず相手先に出向いて
先方が納得してくれるまで退くな! といった檄が
その後の若手社員の意識を変えたという事例もあります。

 この逆に、権限を委ねて商談を任せた結果、
大幅な譲歩を強いられる結果になったという事例もありました。

 管理職の管理職たる所以は、まさにこの見極めであり、
この能力によって管理職の評価が決められると私は信じています。

 

  またどういった場合でも、
 他業種からの転職や再就職してきた新参者の管理職には、

「うちの営業スタイルに反するのをご存知ないから。」
「社風に合わない行動をいきなりやれと言われても。」
「この業界のルールや慣習を知っているんですか?」
「現場を知らないくせに責任とれるのですか?」
「取引先や競合相手の情報を把握しての指示ですか?」
「そんなに都合よく得意先は動いてくれない。」

 こういった反応が出ることは避けられません。

 このような環境を前提として、
新たな
メンバーの指導をすることになる管理職には
「失望、反発、離反」から避けられない事を認識すべきです。

 そのうえで、各自が置かれた立場や環境に配慮した指導を
検討し、実施することで「信望、共鳴、協調」へと
変えていかなくてはいけないのです。

 ですから管理職には、強靭な又は図太い神経も欠かせません。
但し、無神経は論外です。

 

【何でも出来るのが管理職】
 

 最後にもう一つ、
管理職は何でも出来て当たり前。
という意識を持つことです。

 それは会社経営や経済動向への洞察力や
慧眼を持てというたいそうな事ではありません。

 もっと初歩的、もっと基本的な問題です。
書き出すことも躊躇するような
基礎中の基礎の実務は一人でこなせて当たり前
と考える意識改革の問題です。

 共用コピー機の場所は把握していますか?
その機器を自分で操作出来ますか?
拡大縮小、両面コピー、自動でホチキス留め出来ますか?

 FAXに得意先宛の一斉送信の登録がされているか? 
送信面はウラオモテどっちか?

 一回だけの確認であればいいのですが、
覚える気がゼロで毎回尋ねたり、挙句の果てに
全て部下にやらせてはいませんか?

 社内メールは恙なく送受信できますか?
資料の添付やccでの送信などを毎回部下任せにしていませんか?
重要文書をそのまま部下に送信手配させていませんか?

 

 このような日常的な些細な事でも、うっかり発言は要注意です。

 照れ隠しや負け惜しみで、
前の会社の機器ではこういった操作が出来てたんでね~
等と言っていませんか?

 これは今の機器が旧タイプのシステムだからわからないんだよ
と言っているのと同じことです!

~悪かったですね、設備投資が出来ていない会社で… 
~こんなことでも見栄を張るような人物なのか…
等など、一気にイメージダウンにもなり兼ねません!

 

 特に今まで上場企業勤めだった場合、
コピーは部下が、社内連絡も口頭で部下に伝え後は部下が手配
そもそもWordもExcelでの資料作成も部下任せ。
下手したらFAX一斉送信の操作も覚束ない。
毎朝女性社員がお茶を淹れてくれた。

 それが今度の会社では
コピーは自分で、
社内連絡はメールで、
場合によってはExcel、Wordを駆使して資料作成も、
得意先にも自身でメール、FAXする。
コーヒーも自分で淹れるのがルール。

 最近では上場企業でも上記のような実務を
女性や部下に恒常的にやらせることは御法度となってきています。

 これをビジネススキルとは言いたくはありませんが、
社内での、職場での無用なトラブルを避けるためのスキルと思って下さい。

 漸く職場にも慣れてきた頃に、つい一言、
ついワンアクションの結果、イメージ崩壊にもなり兼ねません!

 

 何でも出来るとはささやかな気配りや気遣い、
思いやりを忘れないという事も含めた意味です。

 むしろこの点だけでも前職の管理職より秀でた行動が
出来ていれば、その点から貴方を見る目も変わってくるかもしれません。

 

 言うは易し、行うは難しですが、
気負わず、焦らず、怠らずに新しい環境になじむ努力を続けることで
良い転職、再就職だったと会社側も、自分自身も思えることに繋がると
私は信じています。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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