【今日のポイント】

 最近はいい意味では使われてない気がしますが、
私の携わる業務の中には「忖度」をした方がいい、
しなくてはいけないといった案件があります。
今日は必要な「忖度」について、
実例を交えて紹介したいと思います。

 

 

【ある出来事】

 平日の夕方にとある商業施設に出向いた時に遭遇しました。

 店内にいた夫婦二人連れに、看護師のコスチュームの女性が
旦那さんに挨拶をしたのです。

 たぶん、受診科の担当の看護師だったのかもしれません。

 ですが、奥様にとっては全く寝耳に水だったようで
看護師が立ち去った後に旦那を詰問し始めたのです。

 善意に考えれば、
看護師は、通院していることは当然家族了承済みのことと思い、
いろいろお世話してきた方に逢ったのですから
無視も知らん顔も失礼と思って挨拶をしたのでしょう。

 聞くとはなしに聞いてしまいましたが、
どうも奥様(家族)には内緒で受診し、通院していたこと、
それなりの病状だったことを明かしていなかったようでした。

 旦那さんおひとりならば問題は無かったでしょう。
さらに、看護師の方も私服であれば、他の釈明の途も
あったのですが・・・

 善意、あるいは職業上の慣例からの行動だったとしても
TPOを考えた場合に、それが正しいことかどうか?
まずは「忖度」を意識すべきだったのではと思った次第です。

 

 

【私の業務にも通じる忖度】

 他人事として終わらせるつもりはありません、
私の業務でも、同様の気配り、注意は欠かせません。

 特に、行政書士業務からやや外れている相談業務において
意識しなくてはいけない事は少なくありません。

 

1)連絡先(発信先)に注意

 在職中の方の起業・独立相談の場合営業職で社外に出られる方は
いいのですが、内勤の場合はそうもいかず、結構な確率で
会社のパソコンから(会社のメアドで)相談されるケースがあります。

 同様に、今度は一般家庭の専業主婦の場合には
自宅の固定電話からの相談が目立ちます。

 前者の場合には、相談内容に対する具体的な返信の場合、
本人以外の第三者に触れるリスクを想定しなくてはいけません。

 後者の場合には、確認の電話や回答の連絡をする場合に
必ず相談者が出るかどうかを確認する必要があります。

 家庭内のことや、個人的な相談であれば、家人にも知られたくない
相談内容というケースは少なくありません。

 私は当然のことですが、
電話の際には事務所名からフルネームを名乗ります。
ですが、仮に同居家族がいる場合、その方は電話対応した場合は
一体何事!? なぜ?誰が相談を!?といった事態になることは
必至でしょう。

 電話の場合であれば、必ず返信先はこの番号でいいのか
他の人に繋がる可能性はどうかを尋ねるようにしています。

 年配の専業主婦の場合、まだ個人携帯を所有している方が
少ないようで、相談内容によってはこちらからの返信NGのケースもありました。

 個人携帯のメアド、あるいは、個人専用のメアドの場合でも、
相談内容によっては、「このアドレスへの返信で問題ないですか?」
といった旨の「打診メール」を。まず送信するようにしています。

 

2)安易な御礼の挨拶を控える

 SNS上でも公表しましたが、
無料相談の範囲、あるいは報酬の規定内の業務遂行の場合でも
固辞したにもかかわらず御礼品を送付される方がいらっしゃいます。

本当にありがたく、恐縮の極みであり、仕事冥利に尽きるのですが
御礼の挨拶をどうしたものか? 苦慮することもあるのです。

 相談内容によっては、やはり家人に知られたくない(と推測出来る)
ものもありましたし、電話相談の場合は連絡先が電話か自宅住所しか
判明しない為、先に書いたように本人だけに挨拶できる保証がありません。

 相談内容に問題は無い(ように見える)場合でも、
家人の了解の上での相談だったかどうかはこちらでは把握していません。

 この様な場合、礼儀知らず、無調法と思われるかもしれませんが、
折角の好意を仇で返すような事態だけは避けたいものですから、
苦慮の末、欠礼に至ることがあります。

 

【業務遂行後の忖度はもろ刃の剣】

 さて、私の主業務のひとつは菩提寺をはじめとする
寺院、納骨堂でのセミナーからの個別相談の受任です。
セミナー終了時に連絡先の記載された名刺を配布し、
会場では個々の相談は受けないようにしています。

 個人的な相談を一種の公の場で口にするような
「つわもの」はさすがに少なく、後日個別相談の
連絡を受け付けるというシステムを採っています。

 都市型霊園では「顧客確保」を兼ねて
定例の法話会や法要、施餓鬼会等のイベントを
積極的に展開しており、過去の相談者や現在進行形の
相談者と遭遇することはかなり多くあります。

 ここで難しいのが、冒頭に述べた看護師の例と同じで
こちらから挨拶すべきかどうかの「忖度」でした。

 相談時におひとりで見えた方が今日は夫婦二人で、
または息子夫婦と一緒の場合、果たしてこちらから
挨拶をすることは迷惑にならないか?

 相談者が仲良しグループらしき集団でいる場合も
同様で、(こちらからの挨拶が)相談の事実を
第三者に知られることになる行動にならないだろうか?

 ここは無難に先方からのアクションに委ねよう
(こちらからのアクションはしない)と
考えていたのですが、ある時にこう言われました。

~昨日の法要の時、私と目が合ったのに無視された。
 折角家族同伴の機会だったので紹介したかったのに…

~私と似たような悩みを持った友人がいたので
 先生から声をかけてくれれば(!)
 自然に、押しつけがましくなく紹介出来たのに…

 私は忖度した結果、却って顧客を失望させ、
新規受任の好機を逃してしまいました。

 

 冒頭に書いた「顔の見えない場合」の忖度と同様に
「顔が見えている場合」にも慎重な判断が求められていること、
改めて肝に銘じた次第です。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

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