【今日のポイント】

 長い連休明けの最初のブログは
本来のテーマから少々外れたこぼれ話
的な内容にしたいと思います。

 今まで面談を重ねてきた中で
印象に残った相談事例と
最近の相談事情について
紹介したいと思います。

 

【信頼されての相談ですが…】

 開業当初は行政書士という職業自体に
あまり馴染みがなかったようで、知人や友人からも
「具体的にどういうことをするのか?」と
何度も尋ねられていました。

 それでもおかげさまで5年目辺りからは
気軽に相談出来る身近な街の法律家
という認識が浸透してきたのですが、

 何でも全てをお任せしたい。
という全幅の信頼を得たうえで、
対応に苦慮するケースも出てきました。

  詳細は避けますが、
たとえば遺産相続の手続きの際に
「不動産の登記手続きは業務外なので
他士業の方を交えて行うことになります。」
と説明しても、

「どうせなら先生おひとりにやって頂ければ安心です。」
「全てお任せでこちらは異存ありませんから!」

 非常に、ありがたい限りのお言葉を頂くのですが、
これは資格停止になるだけの「違反行為」という点を
くどいほど説明したことがありました。

 

 これとは別のケースでは
上記と似たような事例の際に、

明らかに「この際、ここですべてやってもらおう!
安く上がりそうだし…」
「2か所も3か所も足を運ぶの面倒だし、
拝み倒してでも全てを押し付けてしまおう。」

といったちゃっかりというか、
厚かましいタイプもいました。

 最悪なケースでは
「その程度、サービスでやってよ。」
「お互い黙っていれば済む話でしょう。」
という自己都合最優先型のタイプもしました。

 出だしで共通するのは、
「先生を信頼してお願いしたい」
なのですが、その次の段階から
上記したように両極端なケースに分離することもあるのです。

 

【相談の変化】

 当初多かったのは、
とりあえず予約して訪問されたにも関わらず、
相談の案件が要領を得ない、
結局何を相談したいのかが
途中で本人も分からなくなり
空中分解して退散するというケースでした。

 ブログやコラムでは開設当初から
事前に相談時の時間短縮を図るために
「お問い合わせフォーム」を設定したのですが
現在に至るまでほぼ「休眠状態」が続いています。

圧倒的に多いのが、
事務所のメアドに直接問合わせてくるケースです。

 当初は、
「相談したいことがありまして」程度が精いっぱいででしたが、

「相続の件で相談が・・・」
「遺産分割の進め方について相談が・・・」
「相続税の計算方法につて・・・」

と、年を重ねる毎に具体的な相談内容が
記載されるようになってきました。

 とはいえ、なかなか相続人の数や相続財産の内訳、
具体的な相談内容の主旨等の突っ込んだ内容については
当日にお話ししますで、一線を引かれてきました。

 相談時のスムースな時間活用の面からは
先に分かる範囲の情報や具体的な相談ポイントを
明かしてくれていた方がこちらとしても
事前の予習が出来るので話を進めやすいのですが、
あくまでも相談者の意向に沿う事で進めてきました。

 そのような中で、最近目立ってきたのが

最初から自分に有利な法的根拠を求めたがる。
専門家からの「お墨付き」を欲しがる。

 その為に、事実関係を自己解釈(多くは曲解)
して記載してくるケースです。

 それなりに相談者もストーリーを用意してくるのですが
こちらからの質問や事実確認を躱せるほどの用意ではない為
概ね、本心(下心)は判明してしまいます。

 純粋(?)な被害者意識からくるものであったり、
当初からの確信犯であったり様々な理由はあるのでしょうが、
最後には「恨みつらみ」「愚痴」からの「共感」「同意」
を求めてくるものです。

 この手の特徴としては、
当初メールに書かれていた相談案件以外の相談を、
面談のその場で初披露する確信犯的相談パターンでした。

 
 これ以外のケースでも
当初の相談とは全く別次元の内容を
その場で切り出されることもありました。

~この件はわかりました、ありがとうございます。
~ところで、いきなりですが、〇〇の件の相談もいいでしょうか?

 関連する案件、私の得意分野の相談であればまだしも、
行政書士の業務範囲ではあるものの、今まで経験したことがない
業務相談には残念ながら即時適当な対応が出来ません。

 自身の勉強不足が原因なのですが、
出来れば全て御相談案件は事前にお願いしたい。
これが偽らざる本音です・・・

 

【皮肉な傾向】

 これも私の力不足が一因かもしれませんが、
いろいろと話を聞くに、どう考えても当事者同士の協議では
修復や妥協による解決はもはや不可能としか思えないケースなのに、
何とか身内の中で、当事者同士でコトを納めようとするケース。

 この逆に明確な理由もなく(言わないまま)
一方的に当事者同士の話し合いは拒否、
法律面から自分が有利になる為のアドバイスだけを欲するケース。

 まさに真逆の対応で、
前者については
もう踏ん切りをつけて第三者の仲裁をと
アドバイスをし、
後者の場合は、
将来のことを考えてもっと当事者間で話し合うべき
とアドバイスするのですが、

 ~もう一回、腹を割って話してみます。

 ~話し合いする価値もない相手ですから時間の無駄です。

 こちらが期待する答えは
見事に「たすき掛け」状態で、
結局解決に至らない。

こういうケースも見受けました。

 

【相談先を間違えた相談】

 確かに、身近な法律相談、と
謳ってはいますが、相談する相手は
ここではないと思いますけど?
といったお門違いな相談もありました。

 一例ですが、改葬手続きの相談の際、

「なんで改葬許可証は遺骨ごとに必要なのでしょう?」
「どういう背景でこの様な手続きになったのか教えて下さい!」
「閉眼供養とか開眼供養とか、宗教ごとに違うのはなぜですか?」
「その供養したくないと交渉してくれませんか?」

 といったように、
「曰く因縁」、「法律制定までのプロセス」
等については守備範囲の域を超えています。

 
 士業業務外のもう一つの業務である
起業相談、開業支援などの場合でも
よくある相談(?)に

「私は何で独立すればいいでしょうか?」
「〇〇で開業したい、その為に今から何をすればいいでしょうか?」
「今から独立して流行るものは何でしょう?」

 私は手相を見る訳でもなく、トレンドウォッチャー
でもありませんので、答えは控える他ありませんでした。

 またこの手のタイプの相談者は
この後に、延々とこれまでの自身の会社員時代の
履歴披露や自慢話に移行し、共感や称賛を求めたがりました。

案外こちらの方が「本命」だっただけかもしれません。

 

【あべこべ有料相談、無料相談?】

 ブログでもコラムでも
最初の相談は「原則として」無料です。
と謳っていますが、場合によっては初回の相談でも、
あるいは電話やメールの場合でも有料相談になることはあります。

 最初が電話での相談でしたが、
基礎的な規約の解釈についての質問で
スムースに結論に行き着いてその日はそれで終わったのですが、
翌週以降に
「前回聞きそびれたことがありまして…」
「念のためにこのケースについて確認したく…」

この流れで最高1か月間に7回
電話相談されたことがあります。

 メールでは
「この様なケースで考えられる対策を3つ教えて下さい。」
「この主張を裏付ける民法かなんかの法律の条文を
コピペして返信してくれませんか?」
「申請書類の記載例をお願いします。」
「この記載内容で問題ないかチェックしてくれませんか?」

 といった相談? もはや依頼と判断してもおかしくない
内容でこれも連続して着信したことがありました。

 最近では、「この一回目の相談に限り」「今日の相談は」
「原則」無料相談になります。

 事前にこの様に予防線を張るようにしています。

 

 上記とは対極にある事例もあります。

要は無料相談と言っても納得してくれないケースです?!

 ごく初歩的な相談で、完全に無料相談の典型的なケース
ですから無料ですといくら説明しても

「私には有料の価値のあるアドバイスでした」
「ただで済ませるなんて、私の気が済まない」
「せめてお礼の品を送りたい」等々、

 なかなか解放してくれない相談者もいらっしゃいます。
概ね60代以上の年配の方に多く、
義理堅いというか、律儀というか
他人様から何か恩を受けたら、
必ずお返しをしなくてはいけません!

 親からの躾だったのか、
社会人として体得したのか
もはや体に染みついているのでしょう。

 お気持ちはありがたいのですが、
と何度辞退しても
決まりで無料相談なのですから
と言っても通じません!

 相談への対応に要した時間よりも
相談者の説得に要した時間が倍近かった
という事例は少なくありませんでした。

 

【それでも身近な相談相手を目指します】

 以上、いろいろやや極端な事例を中心に
最近の相談事情、傾向を紹介してきました。

 

 よく開業当初に
先輩の同業者の方や
書士会からの会報などで
「グレーゾーンの依頼、相談に応じない事」
をよく言われてきました。

(事務所維持のためには)背に腹は代えられない

こちらの窮状を見越しての違法行為への加担や
情報提供を求める輩からのアプローチは
結局は我が身の破滅で終わるだけです。

 最近は滅多にお目にかかりませんが、
言葉巧みにダークグレーな解釈に同意を求める、
何らかの抜け道を知りたがるといった
変化球的な相談をする例や、
詳細は書けないものの
所謂「裏技」的解釈の方法や事例などを
知っているかのような挑発的な相談依頼等は
決して無くなった訳ではありません。

 

 これとは別に、
ただ自分の話の聞き相手になって欲しいだけ
というケースも少なくありません。

 悪いのは世間、会社、同僚なのに
なぜ自分が、自分だけが不遇なのかを理解して欲しい!
相談というよりも、不満のはけ口に利用されるのです。

 
 以前にもこのブログで紹介しましたが、
会社時代は自分より肩書きが下だった部下、後輩が
転職(又は起業)で成功している、
であるならば、私がやればもっと成功する!
この考えは間違っていませんよね?

 こういった根拠も裏付けもない自信と
第三者のお墨付きを欲しがる相談者もいました。

 
 このように、相談を業務とする私から見れば
突拍子もない内容の相談としか見えなくても、
当事者にとっては「真剣な」相談内容なのでしょう。

先方の意図する、又は期待する答えやアドバイスだけを
口にするのは却って容易です。

 ですが、あえて耳に痛く、口に苦い考えを
伝える事も、必要であるならば躊躇なくそうする事。

これが、私の相談業務における基本スタンスです。

どんな相談でもお話を聞くことは厭いませんし、
必要なことについては徹底して尋ねもします。

 

 
 開業7年を経て、内容はともかく
いろいろな種類の相談が続くことは
このやり方でも間違いではなかったと
改めて再認識出来たことは
これからの業務の大きな支えとなると思っています。

 

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投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
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