【今日のポイント】

 今回から2回にわたって
持ち家=マイホームに関係する話題を、
現在の所有者である親の立場と
将来所有の選択を迫られる子の立場の
異なる視点で紹介していきます。

 

 

【リフォームに関して】

 私の周囲では概ね30代半ば以降に
35年ローンで千葉、埼玉、神奈川の
主要駅から微妙に離れた地区に一戸建てを
購入するパターンが続きました。

 それからほぼ20年が経過した現時点、
ローン返済はまだまだ先の話ですが、
早いところでは既に水周りの改修や
風水害の直撃を受けて内外装の全面補修等、
早くも「リフォーム」が始まっていました。

 
 そこで迫られたのが
2通りのリフォームの選択でした。

〇選択その1)バイリアフリーを目的としたもの

 このケースでは
「自分たちの終の棲家としてのリフォーム
 の性格が出ています。

 高齢化した時でも暮らし易いよう
内装を中心に手を加えるものです。
中には介護を前提としたリフォームを
想定している場合もあります。

 

〇選択その2)資産価値の維持・増加を目的としたもの

 このケースでは
「売却時の資産価値の向上」
「子に相続させる住まい」
としての2つの面があるようです。

 

【リフォームの内容と費用】

 さてリフォームの内容ですが、

バリアフリーに関係する項目としては
1)玄関までの階段からなだらかなスロープへ
2)室内では廊下や階段に手すりを設置
3)浴室、トイレの拡張と手すりの設置
4)フローリング化で室内全体の段差解消

資産価値の向上に関する項目では
1)外装のリニューアル
2)壁紙や内装の張替え
3)キッチン・水周り設備の補修・交換
4)配電、ネット環境の整備・補強
5)耐震補強工事全般

 といったところが代表的なものでしょうか?

 他にも場合によってはペット同居用の改修や
駐車スペースの新設や拡張、
既存駐車スペースの別用途への転換等もあるでしょう。

 ではこれによって発生する費用はどのくらいなのでしょう?

 上記に挙げた代表的な項目だけでも
概ね5~600万円はかかるようです。
また浴室やトイレの拡張や水周りの補修等は
立地条件によって難易度が変わります。
さらに内外装のリニューアルや設備補修や交換も
やり方や内容によって価格は天と地の差が出てきます。

 中には軽く1,000万円オーバーの見積もりが出た!
という話もありました。

 さらに、直接リフォームに絡む費用以外にも
必ず発生する出費を想定しなくてはいけませんね。 

 リフォームの規模によっては
一定期間仮住まいに引っ越す必要も出てきます。

引っ越し費用も引っ越しの規模によって変わります。
身の回りの品だけでいいのか、家具一式全て引っ越しなのか?
通勤・通学を考慮した場所でいい物件があるかどうか?
あったとしても家賃相場は許容範囲内かどうか?
結局新たに必要になる日用品の買い揃え等は?

この際ついでに古くなった家財の買いかえの誘惑も発生します! 
~キッチンテーブル、家電品、タンス等

 
 これらすべてを総括すると
建売一戸建て住宅を購入するとき以上に
リフォームという事業計画を立てなくてはいけない事、
案外意識されていないのが実状でした。

 

【リフォームの進め方】

 次にリフォームをどう進めるかが問題になります。

1)一気に総がかりで片付ける
 確実にリフォームに要する日数は短縮できる。
 その代わり一気に費用が発生する。
 実施前に費用明細、引っ越し手配、仮住まいの確保
 など等、詳細な計画の完了が必須条件になる。

2)段階的に実施していく
 この場合も事前に長期計画を完成させる必要がある。
 リフォームのプライオリティ、
 段階毎の業者の手配との兼ね合い等など

 但し費用は都度発生なので対応はしやすい。
 規模によっては住みながらのリフォームも可能な場合も。

 

 どちらを選択するかは個々の事情に委ねますが
一つ重要なポイントは暮らす家族の人数です。

 仮に親子2世代で暮らすのであれば
段階的なリフォームは頻繁な作業工程が入るので
それぞれの生活サイクルが合わないとストレスの原因に成ります。

受験生がいたり、孫がまだ就学前の様な時期だと
どちらにせよ実施自体が非常に難しいものになる場合もあります。

 

【リフォームローンと税控除】

 さて、肝心の費用について紹介しましょう。

 リフォーム費用は既にキャッシュで用意してある!
という方には無縁の話になりますが、
多くの場合「リフォームローン」
を利用するのが一般的だそうです。

「リフォームローン」
 各金融機関でいろいろありますので
ここでは平均的な内容にまとめ直しておきます。

 基本は期間は10年で、
多くの場合は無担保ローンとなっています。
その分(当然ですが)ローン金利は高めの設定です。

 金融機関によってはローンは現役世代しか組めない?
という場合があるので、事前の情報収集は欠かせません。

 60歳定年を前提とするならば、
50歳の時点でローンの利用の可否を決断する必要が出てきます。

「バリアフリー減税」
50歳以上、
返済期間5年以上、
費用は50万円以上の場合

以上の要件を満たすことが前提になっています。

バリアフリー改修費用の
 借入金の年末残高(250万円を上限)の2%
・その他のリフォーム借入金の
 年末残高(前者を含めて1,000万円を上限)の1%が
 5年間、所得税から控除されます。

「住宅ローン減税」
 まだ住宅ローンが残っていて
返済期間が10年以上のリフォームローンを
借りた場合がこの対象になります。

  ・対象住宅の専有面積が50㎡以上、
  ・工事費用が補助金等を除き100万円以上。
   等の要件を満たせば 
   ローンの年末残高の1%(上限4,000万円)が
   10年間所得税から控除されます。

この場合だと上限の4,000万円の場合の1%=40万円が
10年間控除されるので
総計で400万円の控除になるわけです。

 

【リフォーム実施の是非】

 ここでは現所有者である親の立場から見た
リフォームに関する課題を紹介してきましたが、
自分たちの終の棲家を想定している場合、
自身の健康問題を十分に検討する必要があります。
 
 仮にバリアフリー化した直後に
親のどちらかが施設入所を余儀なくされたら?
または双方が入院・入所になったら?
自宅介護を選択するとして、自分以外に介護を担える
親族や専門家のあてはあるのか?

 自分たちの意思に反して
自宅を退去せざるを得ない事態に陥ったら
決して安くはなかった費用も、その為の時間も
全てが無駄になるのです!

 さらには、事前に子供の意向を十分確認しないまま
リフォームしてはいないか?
良かれと思って2世帯住宅へリフォームしてはいないか?

 子供に同居の意思がなく、相続する気も無ければ
決して安くはなかった費用も、その為の時間も
全てが無駄になるのです!

 今回は特にローン返済が峠を越えた
50代から60代の持ち家の方がそろそろ
真剣に考えなくてはいけない「リフォーム」
の是非について紹介しました。

 次回はこの逆の立場にいる子の世代、
自宅不動産を伴う相続の発生が現実味を帯びてきたような
50代60代が考えるべき自宅の取り扱い方について
紹介したいと思います。

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