【今日のポイント】

 よく言われることに「死ぬときは、自宅で死にたい。」
所謂「在宅死」を望む声は少なくありません。

 ある統計では 在宅死の全国平均は 約13%だそうです。
これが高いか低いかは個人の判断に委ねますが、
在宅死 イコール近しい人に看取られての最期、
とは限らないのです。
 

 今日はより深刻な問題となる
「もう一つの在宅死」を 紹介したいと思います。

 

 

【在宅死の実態】

 通常、在宅死と言われた時のイメージは
臨終のときを迎え、家族を始め一族郎党、
あるいは旧友や知人等が
  ベッドの周りを囲み、
別れの言葉を交わして

看取られながらその時を迎える。

 

 ですが、

「おひとり様が」
「自宅で」
「誰にも知られることなく」
「死んだ」場合

  これも「在宅死」になるのです。

おひとり様にとっての在宅死は
孤独死~放置死となる可能性があります。

 言葉のニュアンスから、
在宅での最期は
住み慣れた部屋で、
趣味の品々や思い出の品々と共に
穏やかな時を過ごせる。

 病院や施設では
最後まで延命措置をとられ
好きなことも出来ないまま
なじみのない部屋で
場合によっては家人の誰にも看取られず
最期を迎える・・・

 在宅死を望む根底には
一人で、孤独に、逝きたくない。
という想いがあるのでしょう。

 ですが、現在は家族がいる場合でも、
単身赴任中や出張中に不慮の死を迎えることは
少なくないですし、自宅に暮らしていても
外出時に最期を迎えたら場所によっては
身元不明の死者、となりますし、
この逆に自分以外の家族が外出中で
一人で留守番しているときに
その時を迎えることもあるのです。

 シビアに言えば、
家族全員が航空機や列車事故に遭遇し
同時に最期を迎えるなどのごく一部の例外を除けば
死ぬときは一人です。

今、流行の「ピンピンコロリ」も
大きな意味では「孤独死、孤立死」に含まれるでしょう。

 

 おひとり様が、
持ち家でピンピンコロリすれば・・・
先に書いたように、孤独死からの放置死。
これでも区分上は「在宅死」になるのです。

 
 

 

【望まない在宅死を防ぐには】

 私の考えですが、世間で言う「孤独死・孤立死」は

一人では死にたくないと思う
一人暮らしの人が
意に反して誰にも知られることな
最期を迎えた場合の死。

 ではないかと思います。

 ですから、ひとりで死を迎えることを前提としている
私は、仮に自宅で一人で最期を迎えたとしても
孤独死の範疇には入らないと思っています。

 ですが孤独死、孤立死は受容出来たとして、
放置死だけは絶対に避けたいものです。

 皮肉なことに、病院や施設に入院、入所であれば
孤独死になっても放置死はあり得ません。

 おひとり様であっても、家族持ちであっても
これは等しく当てはまります。

 

 では、孤独死~放置死リスクを軽減するには
どうすればいいでしょう?

特におひとり様の場合は予防策を講じておく
必要性はより切迫したものですね。

 

 ところで、
全ての自宅で暮らすおひとり様が
必ず孤独死からの放置死といった
悲惨なケースに陥るということはありません。

 孤独にならないおひとり様も数多く存在しています。

ではその秘訣? 共通点は何でしょうか?

 賃貸住まいのおひとり様にも当てはまる
共通項目ではありますが、以下の点に注目して下さい。

 

1)行きつけの食堂、居酒屋、スナック等を持っている。

  仕事をしていれば職場という外部環境を持てますが、
 既にリタイアした、現在は悠々自適生活の場合
 別のルートで外部と接触を持つ必要があります。
 
  人間食事は欠かせませんから、食堂や居酒屋は
 すんなり足を運べるのではないでしょうか?
 ここで行きつけになることで店のスタッフや
 店で合う常連客と世間話が出来るようになるだけで
 日常の生存証明になります。

  また、直接知り合いと対面してのやりとりは
 それだけで足を運ぶ(外に出る)目的になります。

 

2)日常的にやりとりしている友人がいる。

  メールでも、電話でも、SNSでも構いません。
 但し、重要なことは、実際に対面した等面識のある人物であること。
 何をしゃべろう(メールしよう)などと身構えなくて
 下らないことを連絡できるような間柄がベストです。
 ~昨日はよく寝たよ~ ~朝何食べた?~
 気安くつぶやけるような相手を持つことです。

 

3)かかりつけ医を持つ。
  重篤な疾病ではなく目の検査とか歯の定期検診など
 メンテナンスでもいいのでかかりつけ医を持つことで
 立派な生存証明となります。

 

4)新聞を定期購読している。
   但し、紙媒体の新聞です。
 電子版では配達ではないので生存確認の意味にはなりません。
 朝刊が数日取り込まれていなければ
 異常や異変を察知されます。

 

 以上はネタバレになりますが、
私が実践している「在宅放置死防止策」でした・・・

  他にも最近浸透してきたコンビニや宅配サービスによる
 食事のデリバリーも定期契約であれば異変察知の時間は
 かなり短縮されます。

  定期的に、他人との接触がある。

  集約すればこの一点に尽きます。

 

 

【放置された在宅死は誰も望みません】

  私のように賃貸住まいのおひとり様の場合は、
 孤独死は大前提ですが、早期発見されることで
 放置死を回避し、周囲への迷惑を最小限に留める為の
 手立ては「義務」と思っています。

  長期間発見されないことによる周囲への迷惑は
 いろいろマスコミに取り上げられているので
 ここでは触れませんが「立つ鳥、跡は構わず」だけは
 避けたいものと思います。

  賃貸物件であれば、管理組合や家主さんは
 何かあれば、入室は可能です。

  ですが、マイホーム、それも戸建ての場合は
 自分以外一般人は屋内には侵入出来ません。
 
  そのような中、上記に挙げたような外部との接触の機会を
 持たなければ、どうなるかは言うまでもありません。

  増加傾向が一向に止まらないシニアシングル。
 シングルライフの宿命として一人で迎える最期は容認出来ても
 長い時間放置されたままの悲惨な状態は、自分の意思と行動によって
 ある程度防ぐことが出来ます。

  
  今の貴方の暮らす環境を前提として、
 これなら出来る、ということを探しておく事。

 今日からでも一歩踏み出してみませんか?

 

記事が参考になった方はクリック投票お願いします

にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ
にほんブログ村 士業ブログへ

投稿者プロフィール

寺田淳
寺田淳(行政書士)
東京は新橋駅前で「寺田淳行政書士事務所」を開業しています。
本業では終活に関連する業務(相続、遺言、改葬、後見、空家問題等)を中心とした相談業務に従事し、さらにサラリーマンからの転身という前歴を活かした起業・独立支援に関する支援業務やセミナー講演等を開催して、同世代の第二の人生、第二の仕事のサポートも行っています。

主に以下のSNSで各種情報を随時発信しています。
フェイスブックページ「50歳からの人生設計相談室」
ブログ「新・先憂後楽」
コラム「マイベストプロ東京」
行政書士の寺田淳がマイベストプロ東京で相談受付中
独りで思い悩むより「相談」から始めてみませんか?

まずはお電話で! TEL 03-5157-5027 月~金 10:00~19:00(土日は要事前予約)