【今日のポイント】

 人生80年、90年が当たり前になりつつある今、
いかに高齢者は社会に向かい合うかが話題になっていますが、
さらにおひとり様の高齢者にはおひとり様ゆえの問題も
生じてくるのです。

 今日は、特におひとり様が高齢者になった時の
問題について紹介していきたいと思います。

 

 

【進む高齢化】

 少し前の資料ですが、2015年に死亡した女性で
90歳以上だった割合が36%だったそうで、
実に3人に一人は人生90年を過ごしてきたことになります。

男性の場合では80歳以上で亡くなった割合は50,4%で
ほぼ半数が人生80年時代に入っていました。

 

 私の世代ですと、あと約20年は生活していかなければ
いけないという事です!

生まれて20年で「成人」となり
20歳から20年で「一人前の社会人」
40歳から20年で「定年退職」
そして60歳からもあと20年の人生があるのです。

 

 これからはこのタイムテーブルを
全ての基準に置かなくてはいけません。

 

 

【新たな高齢化問題】

 2017年の「人口統計資料」~国立社会保障・人口問題研究所調査
によりますと、生涯未婚率も増加傾向にあり
2015年度で男性の23,4%、女性の14,1%が該当するとあります。

これは 取りも直さず「75歳以上の後期高齢者のおひとり様」
が増加・拡大するという事になります。

 

 生涯未婚の「まだ独身」に加えて
「また独身」となる離婚も増加しています。
50歳以上の「熟年離婚」は詳細は省きますが
この20年連続で増加しているようです。
より現実的な問題に、収入の問題もあります。

 

 総務省による「家計調査年報」~2014年によりますと
55~59歳の「定年間近世帯」の平均月収は
約56万8千円でした。

これが60歳以降の「定年後世帯」になりますと
約39万3千円。 7掛けにまで落ち込んでいます。

但し、これは定年後に再就職などで
何らかの仕事に従事している場合で
無職の場合は、さらに深刻な数字が出ています。

 

 65~74歳の無職の世帯の場合
平均月収は約21万1千円
平均支出が25万8千円となっています。
毎月の「持ち出し分」は当然預貯金等の
貯えの切り崩しで賄っている訳です。

果たして人生80年、90年まで
賄いきれるものでしょうか?

 

 

【高齢化社会で起こること】

1)葬儀の変化

 私も以前ある知人御家族の葬儀に参列したのですが
享年実に102歳の方でした。

故人の学校の同級生、会社時代の先輩、同僚の方の
参列は皆無でした。

 

 ここまでの例は極端ですが、
80代半ばを過ぎての葬儀の場合、
参列者は減少傾向にあります。

同年代の仲間は既に先立っているか、
介護状態にあって参列が叶わない。

健康であっても遠隔地に暮らしていれば
おいそれとは参列出来ないといった理由です。

 

 さらに、義理の参列でしかありませんが
子供たちが現役の会社員であれば
上司や同僚、場合によっては取引先関係者も
葬儀に参列するケースは少なくありません。

ですが、親が80代であれば子も既に60代、
定年退職の年代ですから、こういった義理の
参列も期待出来ない訳です。

最近は「家族葬」が増加しているのも
故人の高齢化が一つの要因ではないでしょうか?

 

2)おひとり様の葬儀

 先に書いた「家族葬」もおひとり様の場合は
それすらも難しい場合があります。

まだ兄弟姉妹や親族がいればいいのですが
一人っ子や、何らかの事情で交流が絶えているような場合は
ひとり死 を甘んじる事になります。

 

 余談になりますが、おひとり様が還暦を迎えたときに
還暦祝いをするのが80代の親だけという笑えない事態が
出始めています。

まだ親も亡くなっていれば、たった一人で迎える還暦
となる訳です。

今や、赤いちゃんちゃんこを着て
子供や孫といった家族総出でお祝いされる
還暦は「絶滅行事」に近づいているのではないでしょうか?

 

3)おひとり様の葬儀2

おひとり様の葬儀に「戒名」は必要ですか?

おひとり様の葬儀の際の「お布施」はどうしますか?

おひとり様の葬儀は、誰が取り仕切るのでしょう?

さらにその前に、自分の遺体の安置場所はありますか?

終の棲家の「お墓」をどうしますか?

 要は全て「自分では出来ない事」を
どうするかを考えなくてはいけないのが
おひとり様の「最期の最大の問題」なのです。

これらの案件については、自分自身が
事前に葬儀社や菩提寺等のしかるべき相手に
相談、又は依頼する必要があります。

※次回のブログではこの中からおひとり様のお墓問題
「改葬ではない墓じまい」について紹介する予定です。

 

【おひとり様はどう向かい合うか】

 ここまで書いてきたような諸問題を
まとめると以下の3点に絞られると思います。

◇おカネが無い

◇頼れる家族・友人がいない

社会との繋がりが無い

 

 おカネが無いから外出も交際も出来ない、
だから家族や友人とも疎遠になる、
疎遠だから余計表に出ていかない。

まさに「負のスパイラル」です。

 

 50代のおひとり様であれば、上記3項目の
自問自答をしてみて下さい。
気になる項目が出てきたら、今から打開策を
講じなくてはいけません。

上記3項目は「なってはいけないおひとり様の老後」

として肝に銘じて下さい。

 

 次に、ごく一部の気の置けないメンバーに
聞き取りした話ではありますが、
「自分としてはどんな死に方を望むか?」
と問いかけをしてみました。

 子や孫といった家族がいる方の大半は
「ピンピンコロリ」を望んでいました。

これに対しておひとり様の場合は
「入院や通院でもいいので時間の猶予が欲しい。」
が、過半数と対照的な反応でした。

 

 家族がいる場合の回答の理由としては
自分のせいで家族に金銭的、時間的な迷惑をかけたくない
が殆どでした。

 おひとり様の場合はこの逆で
ポックリでは却って周囲に迷惑をかける、
自分で後始末の手立てをするだけの時間は欲しい。
という考えからの回答でした。


考え方は真逆ですが、根底に共通するのは

周囲に迷惑をかけたくない。

この一点でした。

 

 では、周囲の人が自分の為にかけてくれる手間は
全て周囲にとっての「迷惑」なのでしょうか?

故人がその方にとって大切だった人、得難い人であれば
その最期にかける手間は、迷惑ではないと思います。

 

 友人、知人、相棒、先輩、後輩との最後の語らいの場であり
訣別の為の準備を担える場と考えるのではないでしょうか?

問題なのは、今の自分をそう思ってくれる人物がいるかどうか?
そういう人物と巡り合えるような生活をしていたか、
又はそういう生活をしているかどうかなのです。

 

 自由気ままなシングルライフを満喫してきたおひとり様も
50を過ぎれば周囲との繋がりを深める意識と行動を始めるべきです。
自分の死と向かい合うという事は
社会と、周囲の人たちと向き合うことに他ならないのです。

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