【今日のポイント】

 遺産相続の際に扱いに困るものの
ひとつに故人の趣味に関する品々です。

骨董、美術品、全くの趣味品…
はたしてその評価は誰が下せるのでしょう?

 

 ましておひとり様がこの手のコレクションを
所蔵しているならば、どう始末をつけるべきか?

今日はこのテーマを採り上げたいと思います。

 

【骨董価値のあるもの】

 所謂 骨とう品や美術品の範疇に含まれるものならば
それなりの評価は下せます。

大きく分けて、
「売買実例価額」と「精通者意見価格」があり、
前者はその筋の市場における相場から導き出すもの。
後者は鑑定士による評価額です。

具体的には、

同種の品の市場売価
古美術商等の評価額
専門の買取会社による査定額

が、該当します。

ですが、それぞれの保存状態や
見込み客の有無などの理由で
全く同じ評価になるとは限りません。

 

 参考までに、「仏具」は原則非課税ですが、
あまりに「金を多用した」仏像や仏具の場合は
課税対象と判断された実例があります。

勝手な自己判断は、後で申告漏れ、過少申告の
指摘を受けかねませんので、要注意です!

 

【評価の特定が難しいもの】

  さてここからが扱いに困る品々です。
テレビ番組で取り上げられていますが、
戦前や戦後のブリキのおもちゃ、
今や巨匠といわれる漫画家の無名時代の
初版本や、メジャー作品の初版本…など等。

この手の趣味品の特徴は、
「知る人しか、興味がない」
点にあります。

評価を困難にするのは、
関心のある人は金を惜しまない。
評価を下せる第三者が限られる。
さらに人によって評価が分かれる…

といった確固たる基準のない品だからです。

場合によっては、相続や遺贈を受けた相手は
全くその価値を知らず、形見分けのつもりで
受け取っているかもしれません。

価値を知らなければ、鑑定や第三者への依頼すら
思いつかないでしょう。

 

 私の知る範囲でも、
私世代が小学生のころ流行っていた
「ソフビ製の怪獣人形」
中学?高校時代に流行っていた(はず)の
「筋肉マン消しゴム」

鉄道マニアの間でも、関心のない私から見れば
意味が分からない高額評価の「部品」「看板」
の類が多々ありました。

かくいう私も、このジャンルに入る資格を
十分有する「趣味のコレクション」を持っています。

 

 相続人がいるならば、事前にその意味合いを
伝えることで、事後の対処を検討することは出来ます。

ですが、相続人を持たないおひとり様は
そういった手段で始末をつければいいのでしょうか?

【誰に託すのか?】

 誰に託す、の前に考えましょう。
そのコレクション、他人に託すべきものかどうかを。

自分にはかけがいのない品でも、
同じ評価を持つ人が身近にいるとは限りません。

貴方はこの人物ならと思っても
相手が同じ思いを持っているのか?
親しい間柄であればあるほど、
なかなか(貴方からの打診を)断る言葉は
口に出せません。

美術品やレアアイテムの様に
一定の金銭的価値を持つ品であればともかく
それが望めない品々であれば、なおさらです。

自分一代限りのコレクションと、
割り切る勇気も時として必要になってくるのです。

 

 仮に、相手の意向を確認し、
貴方の望みを叶えてくれる
確信が得られた場合には、

遺言書で遺贈の旨を明記しておく。

死後事務委任契約にその旨を明記しておく。

という方法で、意中の人物に
引き継ぐことが出来ます。

 

 では、個人に適当な人物がいなかったら?

その品の種類にもよりますが、
関係団体等への「寄付」「寄贈」
という選択肢も出てきます。

学術的な価値があるものであれば、
大学等の教育機関や住んでいる自治体への
寄贈も可能性として考えてもいいでしょう。

 

 余談ですが、先に書いた死後事務委任契約では
「他人に知られたくない趣味の品」
人知れず処分してほしいといった要望も
記載できますし、契約内容として成立します。

 

おカネになるコレクションであっても
全く個人的価値しかないコレクションであっても

おひとり様は、早々にその始末について
考えておく必要があること、お分かり頂けたでしょうか?

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