【今日のポイント】

 何度かこのブログで取り上げた改葬ですが
最近の改葬事情や墓じまいと改葬の違いや
改葬に関する基礎知識などについて
簡単に解説していきます。

 

 お元気ですか!
50才からの第二の人生応援ブログ、先憂後楽
寺田 淳です。

 

 【無縁墓の増加】

 最近の無縁墓の増加の原因として考えられることの一つに
一人っ子同士の結婚 があります。

結婚すればお互いの実家の墓を持つことになり、
一人っ子同士の場合、どちらかの墓の継承者は
不在同然となります。

特にお互いが地方出身者で都会に暮らす場合など
片方の墓の管理だけで手いっぱいとなることが多く、
それも歳月を重ねるごとに疎遠となり、
最終的にはお互いの地元の墓が無縁墓化するケースです。

一人っ子同士の夫婦の子供がまた一人っ子の場合
中にはお互いの墓に連れて行ったことすらないという
極端なケースもありました。

 

 もうひとつ増加の原因としては
生涯おひとり様 の増加があります。

この場合は将来の「無縁墓予備軍」とも言えます。

自分が健在なうちはいいとしても、自分の次は
いないわけですから、確実に、必ず、無縁化しますね。

 

 さらに、国立社会保障・人口問題研究会による
「人口移動調査」~2011年調査時によれば、

生まれた場所と現在の居住地が変わらない、
同一と答えた方の割合は

10、7% でした!

 

 人口の大都市集中化、地方の過疎化が続く中、
どうしても就職や、進学を考慮すれば
この傾向もやむを得ないのかもしれません。

ですが、この結果、今では「消滅可能性都市」
~人口の極端な減少によって自治体として存続困難となる
市区町村~が 現在の約半数に達するという予測がされる始末です。

当然そのような街に生活を営む人はごく稀でしょうし
大半は都市に移住し、結果地元に残される墓は
確実に無縁墓となるでしょう。

 

【新たな改葬とは?】

 前項で述べたような状況からか
最近は「新たな改葬」~二度目の改葬
に関する相談が出始めています。

これまでの一般的な改葬の相談は
地元にある代々の墓を自分の住まいの近くの墓地に
移したい。

地方から都会へ
実家から我が家へ

これで改葬は終了、のはずでした。
ですが最近、この流れに続きが出来たのです。

「都会の墓の改葬」
「我が家の墓からの改葬」

が始まったのです。

 

 我が家の近くの墓地に改葬を済ませたものの
前述した跡を継ぐ代がいない人の場合、
次に、「永代供養墓」「合祀墓」
への再度の改葬を希望するケースです。

いわば、都会(の中)から都会へ、
移りたいという要望が増えてきています。
厚労省の「衛生行政報告例」~2014年度
によれば、改葬の届け出件数が8万件を突破したそうで
以降も増加傾向は続いているとのことでした。

内訳はわかりませんが、上記のような新しい形の改葬
の増加も一因ではないかと思われます。

【墓じまいと改葬の関係】

  さて、改葬とはどこまでの作業を指すのでしょう?
字面だけを見れば「墓を改める」=墓じまいとも読めます。

法的な定義ではないようですが、業界団体の中での定義では

① 現在の墓から遺骨を取り出す。
② 遺骨を取り出した後の墓を撤去、墓地を更地化する。
③ 新しく納める墓を用意する。
④ 新しい墓に遺骨を納める。

ここまでの流れを総称して「改葬」としており、
墓じまいという作業は上記の②だけを指すとしています。

 ごく少数でしたが、墓じまいにかかる費用について
②の作業だけですべて収まると間違った情報を持ったまま
当事務所に相談に来られた方がいらっしゃいました。

詳細は省きますが、改葬の手続きにかかる諸費用や
墓地管理者への「支払い」や「閉眼供養」「開眼供養」
等々、別途発生する費用について説明し、正しい改葬に
向かい合ってもらった事があります。

 

【改葬の種類と手順】

  次に、改葬にもいくつかのパターンがあります。

① 遺骨はもちろん、今の墓石も全て丸ごと新しい墓地で用いる。
② 遺骨だけを新しい墓に入れる(改葬の60%を占める)
③ 遺骨(骨壺単位で)の一部だけを移転する。
④ 骨壺の中の遺骨の一部を移す。

①のケースは私はお目にかかったことがありません。
地元の豪華な墓石をそのまま都会の墓地に移設する…
費用面は当然ですが、受け入れ可能な墓地自体、希望する
エリアで見つかる確率は極めて低いと言えるでしょう。

②が一般的に言われている改葬に当たります。

③は近しい親族、祖父母、両親までの遺骨を移設し
先祖代々の遺骨はそのまま今の墓に安置するもので、
当然ながら、お墓は2つ存在することとなります。

④は正確には「分骨」と言います。
墓には両親の遺骨しかないものの、
地元に残る親族との兼ね合いで「改葬」が難しい場合や
墓地管理者との関係(菩提寺と檀家の関係等)からの
折衷案的な方式です。

但し、お寺によっては分骨を認めていないケースがあるので
全てで適用できる方式ではない点はご注意下さい。

補足ですが、墓を建てなくても、納骨堂に納める場合も
広義の「改葬」と扱われます。

最近では、いきなり永代供養墓に入れる場合や
樹木葬の場合も「改葬」と見做されるようです。

 

【改葬トラブル】

 改葬にまつわるトラブルは

墓地管理者との間
親族との間

の2つが殆どです。

前者の場合「檀家を抜ける」ことに起因します。

トラブルの原因として、墓地管理者側の言い分では

・数十年ぶりに墓参に来た際に唐突に話を切り出した。
・常日頃から疎遠だった。
・最初からけんか腰だった。

と、檀家の非礼を述べますし、

檀家側からは

・喜捨のお願いが年々増額される。
・墓参りに来たら墓自体が荒廃していた。
・離檀料を切り出された。

といった金銭要求や管理責任の問題を指摘しています。
後者の場合は、「事前の話がなかった」ことです。

・事前に何の相談もなかった。
・全ての手続きを終えた後に挨拶に来た。
・墓地内にある分家の墓を撤去して欲しいと言われた。

等で、原因は事前の話し合い、相談の欠如であり
心情的なもつれから深刻な対立関係にまで発展した
事例もありました。

 

【改葬関連の用語】

 最後に、改葬の際によく出てくる「用語」について
簡単にまとめておきましたので、参考にして下さい。

〇改葬
法律(墓埋法)では「埋葬した死体を他の墳墓に移し、
又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は
納骨堂に移すこと」を改葬と定義しています。

先に挙げた業界内の定義と併せて参考にして下さい。

〇改葬許可申請書
現在ある墓地を管轄する市区町村から
「改葬許可証」を交付してもらうための申請書のこと。
最近では自治体のHPからダウンロードも出来るようです。

この中に、埋葬を証明するものとして、
現在の墓の管理責任者の署名、捺印をする項目がある場合があります。

〇改葬許可証
上記の許可申請書をはじめ、必要とされる各種資料を
提出後に交付される書類です。
改葬する先の新しい墓地管理責任者へ提出するものです。

〇(墓地)使用承諾書
新しい墓地管理者が発行する墓地の使用許可証、
先に挙げた改葬許可申請の際に必須の書類。
この書類によって確実に次の墓を用意していることが
確認できた後にしか改葬許可証は発行されません。

〇分骨
遺骨を複数の場所に別々に保管すること。
既にお墓に納められている遺骨の場合は
現在の墓地管理者から「分骨証明書」を発行してもらい
新しい墓地管理者に提出します。

分骨の場合、手元供養(自宅に安置)も認められており、
その場合は「分骨証明書」は不要です。 但し、寺によっては
分骨を認めていないケースもあるので事前の確認が必要です。

ちなみに墓に入れる前、火葬場で分骨することも可能で
その場合は火葬場の責任者に分骨証明書を発行してもらいます。

〇閉眼供養と開眼供養
前者は現在の墓から遺骨を取り出す際に必ず行われる供養。
墓石から魂を抜く供養のことで、「魂抜き」という場合もあります。
この供養が行われない限り、墓石の撤去は業者は行いません。

後者は新しい墓に遺骨を納める際に、魂を入れるための供養です。
「魂入れ」という場合もあります。

〇離檀料と入檀料
前者は最近悪い意味で有名になっていますが、
改葬に伴って檀家を抜ける際に寺に支払う金銭の総称です。
建前では今までの供養の御礼、ですが
法的な根拠はありません、価格基準も定まっていません。

後者は耳慣れない言葉と思いますが、新しく遺骨を納めた寺に対して
檀家となるために支払う一種のお布施、一般的ではありません。

 

 

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